東京と縁もゆかりもない人であっても
「玉川上水」という名前は聞いたことがあるだろう。
玉川上水は、
人口が増え続ける江戸に飲み水を供給するため、
1653年に玉川兄弟によって作られた。
羽村取水堰で多摩川から取水し、
武蔵野台地を流れて四谷大木戸まで全長43km。
本企画「玉川上水を歩く」では、
この43kmを四谷から羽村まで遡って歩いてみた。
→ 玉川上水を歩く Index
四谷大木戸を出発。
新宿御苑の横を通り過ぎ、新宿駅を通り抜け、
葵橋跡を眺め、西新宿の高層ビル前を通り、
玉川上水を遡る。
新宿から笹塚までの玉川上水は暗渠になっており、
暗渠の上は「玉川上水旧水路緑道」として整備されている。
代々木地区を通り過ぎて,
山手通りの首都高中央環状線の高架をくぐると
町名が代々木から初台に変わる。
初台地区の玉川上水旧水路緑道に入るとすぐに
伊東小橋(いとうこばし)という橋の跡。
伊東小橋が架かるのはT字路になった細い道で
橋の言われなど詳しいことはわからなかった。
伊東小橋から更に西へ緑道を歩いて行くと、
改正橋(かいせいばし)跡。
こちらは京王電車の初台駅と初台の商店街を結ぶ道で,
かなり賑やかな通りに架かっていた橋だ。
玉川上水が暗渠化される前、きっと人通りの多い橋だったのだろう。
初台駅は、
1914年(大正3年)6月に京王電気軌道が開通した当初は、
「改正橋駅」という名前だったとのこと。
開業から5年後の1919年(大正8年)に初台駅と改称している。
駅の名前にもなった由緒ある橋だったのだ。