宮沢賢治は切りが無いので,一旦中断して積ん読の『ぱらのま 8巻』を読むために1巻から再読。数年経って再読すると発見が多くて面白い。
『ドゥリトル先生のブックカフェ』は絵本が好きな友人から送られてきたので読んだ。よく知った本の話が興味深かったが,物語自体は私にはちょっと共感できなかったかな。
読んだ本の数:11
読んだページ数:508
ナイス数:29

童話集『イーハトヴ童話 注文の多い料理店』に収録された作品。
雪が降る日である水仙月の四日に雪を降らせる雪の精のような雪の妖怪のような存在である雪婆んご,雪狼を連れた雪童子と人間の子供の物語。
地球が織りなす自然の厳しさと自然の美しさ,そして時に自然が見せる優しさを垣間見る。
読了日:05月03日 著者:宮沢 賢治

農学校の教師時代,生徒たちを連れて遊びにいったイギリス海岸をめぐる手記。イギリス海岸は賢治作品を読む上で抑えておきたい場所なので早めに読んでおいた。
『銀河鉄道の夜』に登場する胡桃の化石や牛の足跡の化石を見つけたこともサラッと書かれている。賢治さんの地質へのこだわりや知識がよくわかる。またどれほどこの北上川の河岸を気に入っていたかもよくわかる随筆。
読了日:05月04日 著者:宮沢 賢治

一度目は何のことかさっぱり理解できなかったので,もっとイメージを膨らませて再読した。
「はりがねの槍」「亜鉛のしゃっぽ」「長靴のタール」「瀬戸もののエボレット」などの用語に一々きちんとした意味があり,それを踏まえて読むことで一度目より情景を思い浮かべやすかった。
更に再読を繰り返し,電信柱たちが行進している理由や軍歌の意味なども考えてみたい。
読了日:05月04日 著者:宮沢 賢治

一度目の読了は2017年2月8日。
8年ぶりに読んでみるとその間に世田谷線やエスカルゴに乗ったし,秋芳洞を再訪したし,自分が知っている場所も増えていて,一度目より解像度高く読めた。続きもゆっくり再読予定。
読了日:05月09日 著者:kashmir

初読は2019年6月27日。
この巻も前回読んだ後の知識で解像度が上がって読めた。亀戸天神に都内のバス移動。内房線にも乗ったから地名がわかるし風景もわかった。たまに読み返してみるものだ。
あと,交通機関に弱い眼鏡のお姉さんには共感する。
読了日:05月12日 著者:kashmir

初読は2020年12月30日。
青春18切符を有効に使って牛を食べ歩く旅や長野県の温泉,眼鏡のお姉さんとの伊豆旅行。アニメの背景を作りたいツインテール少女の初登場は聖蹟桜ヶ丘。おじさんからゲットした株主優待券活用の千葉や茨城の旅など。
読了日:05月14日 著者:kashmir

初読は2021年06月19日。
カードに漢数字を揃える旅に山陰の旅。松陰神社つながりで世田谷。そしてまた山陰。松陰神社は先日訪れたばかりだったので,やはり解像度が上がる。
石見銀山から日本海へ出たところの沖泊の温泉街と出雲大社。宿泊できる恐竜博物館。
ツインテール少女と巡る坂道巡りの話は濃い。天気の子の聖地,須賀神社男坂に新宿区荒木町,新宿区舟町の階段,曙橋念仏坂,文京区の富士見坂&日無坂,文京区胸突坂,鳥尾坂,鼠坂,八幡坂,鷺坂,金剛寺坂,徳永慶喜終焉の地今井坂,庚申坂,切支丹坂,蛙坂,釈迦坂,大塚の階段群。皆よさげな坂だが巡るのは大変そうだ。
読了日:05月17日 著者:kashmir

初読は2022年8月31日。
西武多摩川線の競艇場前駅。駅弁を持って出かける新宿区の箱根山。上から見ると軍艦みたいな場所にある尾久駅から飛鳥山とアルカルゴ。西武池袋線で浦山口駅,終着駅の三峰口駅。バスタから行く勝沼の旅。兄の推薦,高山本線の飛騨金山駅。
1986年の時刻表に触発された,35年前から来た設定でのタイムスリップ旅は懐かしいと同時に興味深い。内房外房の特急は,当時は京葉線経由ではなかったらしい。関東最南端の野島崎にはそのうち行ってみたい。
読了日:05月18日 著者:kashmir

初読2023年5月29日。再読2024年6月29日。
今回は再再読だがけっこう忘れている。江東区の富岡八幡宮,木場の洲崎神社,南砂町の富賀岡八幡神社。極限まで荷物を減らした関西南部の旅,上越高田の路地,ビジホの朝食,青春18切符で下る東海道の末に行き着いた尾道。
読了日:05月20日 著者:kashmir

初読は2024年06月29日。
スケッチブックに手書きの地図日記の話。河岸段丘の町,山梨県上野原市へ行ってみるが,絵を描くために解像度が上がるが歩くスピードが遅くなり,頭の中の情報が程よく落ち着いてから描くのが丁度良さげという結論に。ツインテール少女の絵を描くアドバイスは興味深かった。
宇都宮の路面電車に乗ったり,落ち葉を踏むために奥多摩へ行ったり。初読では兄の「逆光は勝利」発言を見逃していた。確かに兄は『あ〜る』が好きそうなイメージだ。足元のドングリに「めんどな裁判あったのか」と書かれていることにも注意を払っていなかった。これは宮沢賢治の『どんぐりと山猫』だな?
読了日:05月22日 著者:kashmir

とある夫婦と,彼らが通うブックカフェに集う人達の人生と本の物語。
登場する本は,『ドリトル先生航海記』『長くつ下のピッピ』『ちいさいおうち』『あおい目のこねこ』『賢者の贈り物』。
カフェに置いてある本は英語の本だけで,『ちいさいおうち』には「HER STORY」という副題が付いていることを初めて知った。手元にある日本語訳の本には「彼女の物語」とは書かれていない。「歴史=history」は "his story" だということも知らなかった。
軽く読める物語で普通に面白かったが,ラストは何だかちょっと腑に落ちず「何だかな?」という気持ちになった。
それはともかく表紙がかわいい。
読了日:05月31日 著者:賀十つばさ
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