本の記録(2023-12)

 『ティアムーン帝国物語』の在庫が終わったので,気になるコミックを読んだり,樋口一葉記念館や森鴎外記念館に行ったので樋口一葉や森鴎外を読んだり。コミックは,Netflixアニメの『PLUTO』を見て手塚治虫を読んでみようかと思い少しばかり読んでみた。
 ティアムーンの続きはもう読まなくていいかな。『ダンジョンの中のひと』はとても面白い。そろそろ夏目漱石や源氏物語に戻りたいが,読みたいものが増殖してなかなか。


12月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:3533
ナイス数:65

ティアムーン帝国物語7~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語7~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 「第三部 月と星々の新たなる盟約III」聖夜祭が終わり,ミーアは帝国に帰って今度は誕生祭。シオンとアベル,ラフィーナもやってくる。エメラルダのお茶会が実現し,そこで4つの大侯爵家の令息令嬢とミーナが集いラフィーナのもとで新たな盟約が結ばれる。誕生祭の紫の服により女帝への波が発生? 「第四部 その月の導く明日へ I」いよいよ飢饉が始まる。ミラナダ王国出身の大商人シャロークとクロエの父との抗争。収穫祭のペルージャン農業国でのユハル国王との交渉。シャロークの奨学金で医師を目指す少女タチアナ。
読了日:12月03日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語8~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語8~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
  「第四部 その月の導く明日へ II」ペルージャンから帰って確認すると,今度はシオンに命の危機が。エメラルダの婚約騒ぎに乗じてサンクランドへ向かい事態会編のために頑張るミーア。リーナは都合よく動きすぎかつ優秀すぎる。特典SSはミーア学園で料理の研究を始める話。
読了日:12月06日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語9~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語9~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 『第四部 その月の導く明日へ III』サンクランドにてシオン暗殺の阻止とエシャール王子の救出。シオンの失恋とティオーナ。ルドルフォン辺境伯のこと。レムノ王国とヴェールガ公国の間の山麓の廃城にて蛇の巫女。途中で挟まれる未来や別の世界線の未来の物語には人生の様々な可能性を考えさせられてしまう。  『第四部 その月の導く明日へ IV』騎馬王国の物語へ続く。
読了日:12月08日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語10~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語10~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 『第四部 その月の導く明日へ IV』極上バターとミルクのためにラフィーナに乗馬を教えつつ騎馬王国への旅が始まる。火慧馬をはじめ,騎馬王国の新しい人物が次々と登場。騎馬王国の十三部族の会議やアベルの姉ヴァレンティナ・レムノのその後の物語など。
 断頭台の露となったミーアは勿論,ルードヴィッヒもアンヌもシオンもティオーナもエメラルダもルビィも誰も幸せでなかった世界の記憶を上書きし,みんなで幸せになれる世界はないものかと考えたファンタジー。それがこの物語の本質ではないか。だからお馬鹿であっても切ない。
読了日:12月11日 著者:餅月望

火の鳥 1火の鳥 1感想
 黎明編。
 クマソの火の山の壺に住む伝説の死なない鳥,火の鳥。クマソに住む姉弟ヒナクとナギ。ヤマタイ国のスパイ,グズリ。クマソを攻める防人の猿田彦。怪しい術を使うヒミコ,その弟の執政官スサノオ。ヒミコに雇われた他国の鉄の矢を使う由望の名手,弓彦。火の鳥を欲する理由は人それぞれだ。
彼らが集う今,火の山が噴火する。
読了日:12月12日 著者:手塚治虫

火の鳥 2火の鳥 2感想
 黎明期。
 噴火で閉じ込められたグズリとヒナクは火の鳥の巣を見る。猿田彦とナギはマツロの国へ向かうが,馬を乗りこなす高天原のニニギに見つかって奴隷にされ,猿田彦はウズメと結婚させられる。千穂にくだったニニギノミコトは大陸からやってきた遊牧民族の首領だったのではないかという説に基づいている。ヒミコは死に,ヤマタイ国は高天原に攻められる。猿田彦とナギはヤマタイ国でニニギを迎え撃ち倒れ,猿田彦の子を宿したウズメは一人旅立っていく。火の鳥が帰ったグズリとヒナクが暮らす穴の底では,ヒナクの息子が崖を登って世界へ旅立つ。
読了日:12月12日 著者:手塚治虫

火の鳥 3火の鳥 3感想
 未来編。
 西暦3404年の地球。人類は地下都市ユーオーク,ピンキング,レングート,ルマルエーズ,ヤマトで電子頭脳に従って暮らす。シリウス12番星の不定形生物ムーピーのタマミを愛するヤマトのマサトはタマミを殺すよう命令を受け地上へ逃亡。地上ドームで暮らす猿田博士に助けられる。やがて5都市は戦争で滅亡。地球の分身と名乗る火の鳥に宇宙生命体に変換されたマサトだけが生き延びる。マサトは遠い未来まで地球を観測し続け,最後は火の鳥と一体化しタマミと再会。荒唐無稽な話だが宇宙生命体という概念には納得させられるものがある。
読了日:12月14日 著者:手塚治虫

火の鳥 4火の鳥 4感想
 ヤマト編
 ヤマトの国と火の国クマソをまたぐ物語。石舞台古墳と埴輪の始まりのこと。
宇宙編 2577年のベテルギウス付近を飛ぶ宇宙船から個人用ボートで脱出した乗組員達。流れ着いたのは宇宙の果てにある流刑星。メタモルフォーゼされた宇宙人たちが嵐の中で永遠に生きる星だった。
読了日:12月16日 著者:手塚治虫

火の鳥 5火の鳥 5感想
 鳳凰編
 舞台は奈良時代。誕生直後に片目と片腕を失って,人を殺め強奪を繰り返し生きる我王と,我王に片腕を傷つけられた仏像職人の茜丸の物語。我王は茜丸の妹を名乗る速魚という女性を連れ歩き愛するが疑いの心で殺害。彼女の正体を知って自棄になり,その後仏像を彫るようになる。茜丸は鳳凰の像を期限付きで彫るよう命令され火の鳥を探しに旅に出る。輪廻転生の物語。
読了日:12月16日 著者:手塚治虫

鳥人大系 1鳥人大系 1感想
 まず1章ごとのタイトルが意味不明かつ不穏。そして内容は大人向け。あっけらかんと過ごす登場人物達だが運命は過酷で残酷だ。
 ある日,小さな小鳥が人間の家に火を付けた。それを皮切りに鳥達の人間への叛乱が始まった。縦横無尽に空を制する鳥達に対して人間は無力。やがて知能を持った鳥達が世界を支配し人間は鳥の家畜に身を落とす。だが鳥達の世界もまた決して平和とは言えないものだった。ポロロ伝が誕生し鳥の世界はどうなっていくのか。
読了日:12月18日 著者:手塚治虫

鳥人大系 2鳥人大系 2感想
 2巻の『鳥人体系』は短編集。
 『カモメのジョンガラサン』は『かもめのジョナサン』のパロディだが『徒然草』や『老人と海』などの要素も感じられた。ジョナサンは1970年,『鳥人体系』は1971〜1975年。最新の話題を取り入れて描いていたようだ。青い鳥ならぬ『ブルー・ヒューマン』とか差別の中で純愛を貫く『ラップとウィルだのバラード』など風刺を効かせた物語ばかり。最後は鳥に代わってゴキブリ?
『よろめき動物記』(1964〜1965)は動物をもじった風刺漫画。東京オリンピックやベトナム戦争など当時の時事ネタが多い。
読了日:12月20日 著者:手塚治虫

ダンジョンの中のひと : 1 (webアクションコミックス)ダンジョンの中のひと : 1 (webアクションコミックス)感想
 かなり面白かった。
 ダンジョン探索者だったシーフの少女クレイは,ダンジョン深部第9層を単独で探索していたが,壁が崩れ,そこから現れた少女に勧誘される。彼女はダンジョンの管理人ベイルヘイラ・ラングダス。思いも寄らないダンジョンの真相を次々と知っていくクレイ。確かにこの真相は知りたくないな…。
読了日:12月21日 著者:双見酔

たけくらべたけくらべ感想
 高校時代以来の再挑戦だが,楽しむこと不可能なわからなさ。字面を追うだけで精一杯。たかが100年前なのに明治初期の社会への馴染み無さときたら平安時代と変わらないではないかと思った。文語体も旧仮名遣いも難しく,いっそ英訳で読んだ方が分かるのかもしれない。酉の市に合わせて物語が進んでゆき,酉の市のような江戸行事の知識も必要で地方在住者にはこれもハードルになっていると思う。日暮里に火葬場があることも知らなかった。文章が美しいことはわかったので,青空文庫ではなく注釈とふりがながついた本で再読してみたい。
読了日:12月23日 著者:樋口 一葉

山椒大夫山椒大夫感想
 童話『安寿と厨子王』にもなった説話「さんせう太夫」をもとにした小説。平安朝の末期,丹後国の由良海岸で人さらいに誘拐された母と姉弟と乳母。紆余屈折の末に丹後の国守となった厨子王の運命を描く。人生に訪れる不条理や因果応報について考えさせられる作品。森鴎外晩年の作品である本作は,雅文体で書かれた『舞姫』と異なって口語体で読みやすい。
読了日:12月24日 著者:森 鴎外

The Velveteen RabbitThe Velveteen Rabbit感想
 クリスマスに男の子にプレゼントされた兎のぬいぐるみ。兎は同じおもちゃ箱にいた馬から,愛された玩具は本物になれるという話を聞いて本物になることにずっと憧れていた。男の子に溺愛された兎は,自分がボロボロになったことにも気がつかず幸せだった。けれど男の子が猩紅熱になった時,消毒のために焼却処分されることに。寂しく孤独な気持ちでいた兎だったが玩具の妖精からのプレゼントが待っていた。出会いは楽しく別れは寂しいが,別れの先に確かな何かを永遠に残すことは可能で,それこそが出会いで一番大切なことではと思わされる。
読了日:12月25日 著者:Margery Williams

山椒大夫山椒大夫感想
 仏教用語など調べながら再読した。改めて読むと冒頭の部分から安寿の勝ち気な性格が見て取れる。乳母の姥竹の不安を母が汲み取ることができていたら。生き延びたのが安寿であったら国司にもなれず母との再会も果たせなかったのかもしれない。弟に全てを託した安寿の賢しさと潔さには圧倒される。原話の『さんせう太夫』では出世した厨子王は山椒太夫父子に復讐するが,この物語では彼らも良い暮らしを続ける。残酷な場面を斬り捨てても人間の残酷さと愛を貫く強い心を表現することは可能なのだと思わされた。盲目になった母の歌は心に染み入る。
読了日:12月26日 著者:森 鴎外

阿部一族阿部一族感想
 江戸時代初期に肥後藩の重職にあった阿部一族が上意討ちにより全滅した事件を元に創作された小説とのことで,史実とは色々と異なっていることを念頭に読んだ。肥後藩主細川忠利が亡くなった際の殉死をめぐる阿部弥一右衛門とその一族の悲劇を描く,明治天皇崩御の際の乃木希典陸軍大将の殉死を巡って論争が盛んだった時代に書かれた小説。いつの世も人の本質というのは変わらない,現代社会で殉死の習慣はなくなったが,このように社会が強制することをしなかったりできなかったりすることへの世間からの成敗は形を変えて存在し続けていると思う。
読了日:12月27日 著者:森 鴎外

歴史其儘と歴史離れ歴史其儘と歴史離れ感想
 自分の作品についての随筆。歴史をそのまま書けば小説ではないなどという批判があったようだ。「わたくしは歴史の「自然」を変更することを嫌つて、知らず識らず歴史に縛られた。わたくしは此縛の下に喘ぎ苦んだ。そしてこれを脱せようと思つた。」と書かれており,歴史に縛られることから解放された経緯が書かれている。そうして『あんじゆとつし王』とは異なった物語『山椒大夫』が生まれたとのことだ。
読了日:12月27日 著者:森 鴎外

高瀬舟縁起高瀬舟縁起感想
 森鴎外が『高瀬舟』を書いた理由を記した随筆。
 高瀬舟は江戸時代の随筆集『翁草』から題材を得て書かれている。鴎外はこの話に二つの問題を見出した。一つは財産について。もう一つは安楽死について。罪人として高瀬舟に乗った男が二百文を喜んだことをおもしろいと思い,また死にかかっていて死なれずに苦しんでいる人を死なせてやるということの是非が問われているところをおもしろいと考え。『高瀬舟』を書いたとのことだ。元来「たかせ」は舟の名なので,その舟の通う川を高瀬川と呼び,同名の川は諸国にあるとのことだ。
読了日:12月27日 著者:森 鴎外

ダンジョンの中のひと : 1 (webアクションコミックス)ダンジョンの中のひと : 1 (webアクションコミックス)感想
 続きを読もうと思って再読。
 再読すると改めて中身の理解が深まる。それに面白いものは何度読んでも面白い。この物語は登場人物がみんな個性的だし世界観も変わっているし,読んだのは数日前のことだが,数日ぶりでも忘れていることを思い出せて良かった。
読了日:12月27日 著者:双見酔

ダンジョンの中のひと : 2 (webアクションコミックス)ダンジョンの中のひと : 2 (webアクションコミックス)感想
 少しずつダンジョンの現実が明らかになっていくところが良い。武器を作ったり,モンスターの面接をしたり。魔法を操るベルちゃんがいるこの世界はモンスター達にとって「魔界」であるというのは新しい発想ではないか? ダンジョンが存在する国の国王とダンジョンの管理人が戦って契約を更新するという発想も新しい。何が起こっても淡々としているクレイが好ましい。
読了日:12月30日 著者:双見酔

ダンジョンの中のひと : 3 (webアクションコミックス)ダンジョンの中のひと : 3 (webアクションコミックス)感想
 国王との戦いやゴブリンの栽培,ダンジョンの治安維持のための粛清,ダンジョンコアの取り替えなどなど,相変わらず発想が色々と新しくて面白い。処刑人の仕事をするためのベルの服が可愛い…。あとクレイとお揃いを喜んでいるところも…。そこはかとなく恐ろしいベルと淡々と真面目なクレイ。今後も楽しみだ。
読了日:12月31日 著者:双見酔


読書メーター

読書日記ランキング

本の記録(2023-11)

 長年の課題?だった『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』読み,その後日本の古典に戻ろうかと思ったところで『ティアムーン帝国物語』を読み始めて終わってしまった。
 ガンダムはアニメだけでは把握しにくい細かい部分がわかり,アニメと相互補完という感じで理解が深まったので読んで良かったと思う。しかしもう2回くらいは読まないと分からない部分が解決しない気がする。

 ティアムーンはサクサク気楽に読むギャグ&推理という感じでけっこう面白い。14巻まで既刊のようなので,さっさと読み終わってブルーバックスか文学に戻りたい。


11月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:6327
ナイス数:45

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(9) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(9) (角川コミックス・エース)感想
 シャア・セイラ編・前。
 ジャブローに潜入したシャアたちとの戦いが終わり,WBにはスレッガー中尉ら4人が新たに配属され賑やかに。スレッガーはセイラに「男のことで悩んでる相がでてる」と言ってからかう。シャアと出会って物思いに沈んでいるセイラから,物語は宇宙世紀0068のサイド3(ムンゾ自治共和国)のセイラとシュアの子ども時代の話に移っていく。ジオン・ズム・ダイクンの死とそれに続くザビ家とラル家の争い。ランバ・ラルとハモンがキャスバルとアルテイシアを地球へ送り出すまでのこと。
読了日:11月01日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(10) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(10) (角川コミックス・エース)感想
 シャア・セイラ編・後。
 ジンバ・ラルと共に地球でドン・テアボロの養子として暮ら すキャスバル(エドワウ・マス)とアルテイシア(セイラ・マス)だが,ジンバ・ラルがアナハイム社と接触したことから襲撃されジンバ・ラルは死亡。テアボロ氏の知人ヤシマ氏の計らいで二人ははルウム共和国テキサス・コロニーで暮らすことになる。アムロやミライとニアミス。テキサスで出会ったシャア・アズナブルは瞳の色以外はキャスバルにそっくりだった。キャスバルは一人テキサスを旅立ち,シャア・アズナブルになりすましてジオンの士官学校に入学した。
読了日:11月05日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(11) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(11) (角川コミックス・エース)感想
 開戦編・前。
 シャアの「赤い彗星」への道とギレン・ザビの「宣戦布告」への道。小惑星衝突による農業ブロック停止をめぐって連邦への不満をつのらせ独立の気運高まるジオン共和国。デギンは戦争を避けろというがギレンは野心を燃やす。士官学校ではシャアがガルマをそそのかし連邦軍兵営を攻撃。シャアのヘッドギアやドズルの妻になるゼナなど後に繋がるエピソード。秘かに進むMS計画。ジオンの脅威を受けず重力コントロールできるサイド7が作られる。ミノフスキー博士の弟子テム・レイは技術担当としてサイド7へ。除隊になったシャアは地球へ。
読了日:11月06日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(13) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(13) (角川コミックス・エース)感想
 ルウム編・前。
 サイド2ハッテは壊滅。ハッテの首都島アイランド・イフッシュに毒ガスを流し地球に落下させる作戦の実行をドズルに指示され拒むランバ・ラル。どこまでも好戦的なギレンを諫められないデギン。ドズルは自宅へ帰りミネバを抱き上げ「一人のミネバでさえこんなに可愛いのに何億人ものミネバを殺した」と涙する。サイド5ルウムの首都ミランダにいたセイラはタチ中尉と接触,キャスバルが生きていることとシャアに注目すべきことを知る。直後にテアボロ氏の発作を知らされテキサスへ帰宅。住民との内戦の中でテアボロ氏を看取る。
読了日:11月06日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(12) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(12) (角川コミックス・エース)感想
 開戦編・後。
 アマゾナス州の州都マナウスのカジノにはララァがいた。ジャブローの工事現場ではシャアがモビルワーカーを使って仕事をしている。月面都市グラナダにはミノフスキー博士。そしてキシリア。ミノフスキー博士の亡命をめぐる攻防。アムロは父と一緒にサイド7へ引っ越しフラウやカイ,ハヤトと出会う。そしてUC0079年1月3日戦争が始まる。サイド6リーアは中立,サイド2ハッテは連邦側,キシリアによって月面基地グラナダもフォン・ブラウンも制圧される。
読了日:11月07日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(14) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(14) (角川コミックス・エース)感想
 ルウム編・後。
 ドズル指揮下,黒い三連星やシャアの活躍で数的には不利だったジオンはルウムで大勝利を収める。赤いシャアの機体は3倍速いという言葉が初めて出る。シャアの活躍に焦るガルマ。デギンはギレンに早期講和を説き,捕虜になったレビル将軍にもそれを話す。内々にギレンへの反抗心を燃やすキシリアはマ・クベ中将を地球に送り込み,ドズルはシャアにムサイを与え連邦軍のV作戦基地を探し叩き潰すことを命じる。救出されたレビルが発したメッセージはギレンを完全に裏切るものだった。
読了日:11月07日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(15) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(15) (角川コミックス・エース)感想
 オデッサ編・前。
 物語は1年戦争のWBに戻る。ジャブローを発ったWBはジオン地球侵攻軍の本拠地オデッサへの進撃を開始する。アイルランド北部おのベルファスト港へ立ち寄ったWBから下船したアムロやカイに,現地の物売りの少女ミハルが近づく。WBを下りたカイはミハルの家に泊まるが結局WBに戻り,そこでミハルと再会。匿うことになってしまう。WBの危機に責任を感じたミハルはカイに一緒に出撃させてくれとせがむが…。カイさん主役の忘れられないエピソードだ。
読了日:11月08日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(16) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(16) (角川コミックス・エース)感想
 オデッサ編・後。
 連邦とジオンの地上の派遣を賭けたオデッサの戦い。アムロと闘いたがるシャア。戦死者を補うためセイラがコアファイターに乗りフラウが通信士を担う。人のスペアはいないと考え込むアムロ。トルコ上空,初出撃で湖に不時着したセイラ。ガンダムを倒したい黒い三連星。アムロの能力が神がかる。レビル将軍の座乗艦とされる『モルトケ』が集中砲火を浴び《哀戦士》が流れる…。エトゥル曹長は戦死。レビル将軍がエルランをスパイ認定した頃,アムロは『バターン』にレビルが乗っていることを感じ命令無視。マ・クベは負けを認める。
読了日:11月09日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(17) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(17) (角川コミックス・エース)感想
 ララァ編・前。
 シャアの追撃を振り切って中立地帯サイド6へ入港。そこでミライは婚約者のカムランに,アムロは父に再会。変わり果てた父に失意のアムロは,帰り道の雨宿りでララァに出会う。中立な筈のサイド6だがランク政権にはジオンの手が伸びておりWBは一個戦隊が待ち構える宇宙へ追い出されるが,カムランは盾になると申し出る。出航前にアムロはララァに会いに行く。ジオン軍とWBの戦闘をサイド6ではTV放映しシャアとララァ,テムはTVで見ている。ガンダムの勝利に歓喜したテム。
読了日:11月09日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(18) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(18) (角川コミックス・エース)感想
 ララァ編・後。
 幽霊コロニーとなったサイド5ルウムのテキサス。中にはシャアとララァ。ジオンのニュータイプ戦士育成計画で唯一使える領域に達したシャリア・ブル大尉はララァに対抗心を燃やして出撃。エネルギー切れのアムロにシャアが襲いかかる。コロニーにはまだ馬が。テアボロ氏の家と母親の墓を訪れるセイラとシャア。セイラに本名アルティシア・ソム・ダイクンであることを確認しブライトは謹慎を言い渡す。
読了日:11月09日 著者:安彦 良和
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(19) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(19) (角川コミックス・エース)感想
 ソロモン編・前
 ジオン軍宇宙攻撃拠点ソロモンにドズル一家。ジオン軍宇宙総軍司令要塞ア・パオア・クーにギレン。ジオン軍突撃機動軍拠点グラナダにはキシリア。サイド6からアムロは変わったと言うフラウ。電磁工学のモスク・ハン博士によりガンダムはマグネット・コーティング(駆動系の改革)される。ソロモン攻略の先鋒はワッケイン少将。摩擦係数0になったガンダムを試すアムロ。ソーラー・システムに焼かれるソロモン。「いけゼナ!ミネバとともに!!」青十字の救命艇はアムロに見送られ無事ソロモンを離れる。ミライとスレッガーの別れ。
読了日:11月09日 著者:安彦 良和
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(20) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(20) (角川コミックス・エース)感想
 ソロモン編・後。
 ソロモンを放棄したドズルはビグ・ザムに乗り込み圧倒的な強さを見せる。連邦軍の船が沈められるのを見たスレッガーはビグ・ザムに体当たり。アムロがとどめを刺す。戦い果てたドズルに罪をかぶせ平然とするギレンにデギンは「ヒットラーの尻尾」と。連邦軍はソロモンに入港。アムロはララァの声を聞き始める。ブライトがいない間にララァの攻撃を察知したアムロは出撃し,ララァとシャアに会う。アムロはシャアにララァと同じものを感じない。
読了日:11月09日 著者:安彦 良和
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(21) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(21) (角川コミックス・エース)感想
 ひかる宇宙編・前。
 舞台はジオンの絶対防衛線ア・バオア・クーへ。WBはワッケイン配下。キシリアとキャスバルの駆け引き。デギンはレビルと会見しようとするが,そこへギレンのソーラ・レイ。多くの戦力を失った連邦軍は総力戦となり,セイラもMSで出撃。勝利するまで帰れない徹底的なMSによる戦闘だ。「あなたの来るのが遅すぎた」とララァ。故郷も家族もなく愛する人もいないのに何故戦えるのかとアムロに問う。心で深く対話する二人に苛立ちアムロを殺そうと決意するシャア。そしてララァの死。巻末に特別対談を収録。
読了日:11月10日 著者:安彦 良和
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(22) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(22) (角川コミックス・エース)感想
 ひかる宇宙編・後。
 ララァを失い失意のシャアはギレンのところへ行きジオングを請う。キシリアのドロスは圧倒的な火力で連邦を圧倒し,ワッケインのルザルも爆沈。ブライトはア・バオア・クーへの突入を決意。セイラは捕虜になるがアルテイシアと名乗り総帥に取り次げと命令。キシリアの父殺し成敗。破れかぶれで着陸したWBでアムロは補給しシャアを迎え撃つ。アルテイシアの名の下でキシリアに叛乱する兵士達。
読了日:11月10日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(23) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(23) (角川コミックス・エース)感想
 めぐりあい宇宙編。
 内部分裂で混乱するジオン軍。WBではロストしたアムロとセイラを心配しカイとハヤトが捜索に。アムロはシャアを追いかける。剣で戦うアムロとシャア。そこへセイラが来るのはアニメと同じ。シャアはやり残した唯一の仕事を片付けに行く。ドロスは爆発炎上。ブライトはWBの放棄を決める。みんなに届くアムロの声。ララァに導かれるアムロ。《めぐりあい》が流れる…。巻末に完結記念の安彦良和ロングインタビュー。
読了日:11月10日 著者:安彦 良和

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(24) (角川コミックス・エース)機動戦士ガンダム THE ORIGIN(24) (角川コミックス・エース)感想
 特別編。
 開戦前夜のサイド7の子供たちの日常と緊張したシャアたち。UC0057キャスバルが生まれた日,学生運動華やかなりしサイド3の学生時代のドズルと小学生のキシリア。0083アルティシア。ハサウェイを抱いたミライ,バーリーハウスのセイラを訪れるカイ。ポロの試合をするセイラ。ミハルの弟と妹のその後。0082ハヤトのいる出雲を訪れるアムロ。アムロはサイド7に行きたいといって終わった。ここからZガンダムまでのアムロを知りたいな。
読了日:11月10日 著者:安彦 良和

僕たちの好きなガンダム (別冊宝島 (662))僕たちの好きなガンダム (別冊宝島 (662))感想
 TV版『機動戦士ガンダム』の全エピソードについて登場人物やMS,艦船を含めて解説し,ガンダムファンの作家たちによるエッセイが続く。『機動戦士ガンダム第08MS小隊』『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』も同じように解説され,これらの関連作品を含めた年表やWBの彷徨ルートの地図も載っている。ガンダムの世界を詳細に把握できる1冊だ。
読了日:11月15日 著者:

ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 アニメを見て久々に原作を読み気になった。
 この巻はだいたいアニメ第6話くらいまで。巻末には電子版特典SS「ミーア姫、種を蒔く(物理)」。特典は面白かった。  イラスト担当のGilseさんが巻末に「マリー・アントワネットを再解釈したような物語」と書かれているが,正にそんな感じ。ヒロインのミーアは性格悪いバカかもしれないが,素材は悪くない頑張り屋さん。頑張る方向性を間違えなければ過酷な運命を変えられないだろうか?
読了日:11月21日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語2~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語2~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 夏休み。ティオーナの父ルドルフォン辺土伯が納める土地の隣の森に住むルールー族の問題。後の飢饉を救うティオーナの弟セロの囲い込み。夏休みが終わるとレムノ王国の革命騒ぎ。ノープランでレムノ王国へ乗り込みウサギ鍋を食べたりする。勿論問題は解決。巻末にはコミカライズの試し読みと,電子版特典SS『ミーアの美味しいお礼参り』が収録されている。ここまで読んでのミーアのイメージはマリー・アントワネット+マリア・テレジア/2って感じ。青すぎる正義感を振りかざすシオン王子にうんざりしていたが,ミーアが良い仕事をした。
読了日:11月23日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語3~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語3~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 春休み帰宅せずに学校に残るミーア。図書館にて不思議な現象に出会う。生徒会長選挙とミーアベルのことなど。元々2巻で終了する予定だったとのことで,第2部の始まりの巻とのことだ。
読了日:11月24日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語4~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語4~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 前半はミーア学園の学園長招聘,ルードヴィッヒの師匠と会うためにルールー族の森に出かけるミーア。後半はガヌドス港湾国でのエメラルダとの夏休み。港湾国の成り立ちとイエロームーン家とグリーンムーン家の関係など今後の火種となりそうなきな臭いエピソード。電子書籍限定書き下ろしSSは白月宮の料理長ムスタ・ワッグマンのギロチン世界と流転世界。
読了日:11月27日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語5~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語5~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 アンヌは行方不明になったエメラルダを,ミーアとアベルは石版を見つける。三日月(ムーン)を涙(ティア)で染め上げる帝国初代皇帝アレクシス。ベルはイエロームーンのシュトリナと友達に。ミーアとルードヴィッヒとディオンが情報を共有したところで『第二部 導の少女』終了。『第三部 月と星々の新たなる盟約 I』へ続く。帝国北のギルデン辺土伯を訪ね農地を確保。学校へ戻るとミーアは13歳で死ぬことになっていた。そしてレッドムーンのルヴィとの決闘。だがミーアは予想通りルヴィを仲間に引き入れるのだった。
読了日:11月28日 著者:餅月望

ティアムーン帝国物語6~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】ティアムーン帝国物語6~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
 第三部「月と星々の新たなる盟約 II」聖夜祭の警備を巡って何故かキノコ刈りを計画するミーア。シュトリナと付き人のバルバラのヴェールが徐々に剥がされ,父親のローレンツ・エトワ・イエロームーンも登場。ルードヴィッヒを襲う刺客。風鴉の生き残りをさがすシオン。そして運命の聖夜祭。荒嵐に乗って一人敵地へ赴くミーア。荒嵐によって開かれた新しい運命。執事ビセットとイエロームーンと古き盟約の行方。第三部は次巻までもう少し続く。
読了日:11月30日 著者:餅月望


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