晩秋の三四郎池で

 コロナ禍が始まった直後は「関係者以外立ち入り禁止」になっていた東大キャンパスだが,再び解放され,昨秋は安田講堂前の銀杏並木や三四郎池の紅葉を楽しむことができた。

 雨上がりのこの日,一人で三四郎池を一周した。
 人っ子一人いないとはこのこと。混雑した名所にはない自然と一体になったような感覚が心地よい。静かな水面に秋色に染まった木々が映し出され,絵に描いたような美しい光景だった。晩秋になるとしつこい蚊も姿を消すので散策に水を差されることもない。快適だ。

育徳園心字池(2022-11-30 )
育徳園心字池(2022-11-30 )
育徳園心字池(2022-11-30 )
育徳園心字池(2022-11-30 )

 池を見渡せる展望所へ行くと,大木に育ったイイギリの実が池の上にせり出しており,雨に濡れた実から雫が垂れて光っていた。

育徳園心字池の畔の飯桐(2022-11-30 )
育徳園心字池の畔の飯桐(2022-11-30 )

10年前のロンドンで

 10年前の12月。
 特に狙ったわけでも無かったが,たまたま訪れたのがクリスマスの季節だったので繁華街のイルミネーションは是非見ておこうと思った。

 日暮れを待って出かけ,オックスフォード・サーカス駅で地下鉄を降り,ピカデリー・サーカスへ向かってリージェント・ストリートを歩く。大通り全体を包み込むような電飾が施され,常日頃は黄色系で統一され落ち着いた雰囲気の街明かりに異色のエネルギーが与えられているような感じだ。
 落ち着きが無いが楽しい。

 繁華街はクリスマスの雰囲気を楽しんで歩く大勢の人たちで賑わっていた。

リージェント・ストリート(2011-12-05)
リージェント・ストリート(2011-12-05)

 10年経って,英国はEUを離脱。エリザベス2世が亡くなってチャールズ3世が即位した。コロナにウクライナでの戦争,エネルギー問題など世界はどんどん変わっていった。
 今年のロンドンはどんなクリスマスを迎えているのだろう。