本の記録(2025-04)

 前半は冬アニメで何となく見はじめた『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』を,Kindle Unlimitedで読める分だけ読んでいた。ラノベは気分転換になる。

 その後は今期のアニメのコミックを読んだり,宮沢賢治に戻って必要になったものを青空文庫からダウンロードし読んでいた。

 賢治さんの作品は難しいので何度も繰り返して読んだり調べたりしてたいへん時間がかかる。『烏の北斗七星』と『楢ノ木大学士の野宿』は調べて分かったことや自分の見解などブログ記事にまとめている最中なので,そのうち公開予定。
 『土神と狐』や『月夜のでんしんばしら』も各所の解説サイトさんを読みながらもう少し深く読み込まねばと思っている。他に読まなければと思ってダウンロードしているものが幾つもあって,時間が足りない…。


4月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:1726
ナイス数:46

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います2 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います2 (電撃文庫)感想
 ルルリの過去から始まり,双子の魔神,やり直しの百年祭3日目,鎮魂儀で終わる。アニメでは端折ったり重要部分が違うところで埋め込まれたりしているようだ。ルルリさんの根性の見せ場ということで,主にアニメ第8話「ふがいない回復役(ヒーラー)ですが、私のできることを全うしようと思うのです」あたりまでという感じ。
読了日:04月02日 著者:香坂 マト

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います3 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います3 (電撃文庫)感想
 この巻までがアニメ化の内容。ギルド本部へ受付嬢の研修に行き,そこでこの一連の物語のラスボス?と戦う。だがこの巻の最後の大変重要な「えーー!?」という部分がアニメ化されていなかったので,アニメは2期製作予定がないということなのだろうか。ギルドマスターがあまりにも安っぽい男なので,彼のせいで物語まで安っぽく見えてしまってがっかりだよ!
読了日:04月05日 著者:香坂 マト

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います4 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います4 (電撃文庫)感想
 表紙と冒頭からわかるように,この巻全体がロウの物語。ライラは処刑人様の応援でしか出てこないのだった。だが闇ギルドや魔道士の物語は読み進めたくなる面白さで,今までの巻で一番面白かった。
読了日:04月05日 著者:香坂 マト

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います5 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います5 (電撃文庫)感想
 冒頭は先人の時代のライラ。寡黙なシルハに天才双子のヴィエナとフィエナ,室長のラウム,遅刻ギリギリにタイムカードを押すのは長い金髪のナーシャ。今や魔神となった彼らのことが分かる,リーティアン職員旅行の巻。シュラウドへの新たな謎が出てきたり,アリナのスキルについて理解が深まったり?読み応えのある巻だった。
読了日:04月08日 著者:香坂 マト
ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います6 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います6 (電撃文庫)感想
 アリナの長期休暇を阻もうとする新たな5つのダンジョン,そして偽処刑人の登場。「偽(フェイク)」は相手をコピーするデイアスキルだった。そしてアリナの故郷フィールアで過ごす休暇。
 アリナの弟の賢くてシスコンなアシュレー。アシュレーとシュラウドの遺物。"あの方"の正体。シュラウドが死んだダンジョン「ファルマの館」の探索と,魔導書の主シュラウド・ラウグーンの登場。  盛りだくさんの巻だったが,物語の向かう先,ラスボスが見えてきた…のだろうか?
読了日:04月09日 著者:香坂 マト

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います7 (電撃文庫)ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います7 (電撃文庫)感想
 アリナがデレる!?
 先輩受付嬢のアレッタとスーリ,彼女らの物語とイフール・カウンターの完全個人主義になった過去。冒険者ランク査定という新たな地獄。聖母と守護者に会いに行く白銀。四聖が守る祈りの塔とディアスキルの謎,神喰い「呪鬼」との戦闘。
 この巻も盛りだくさんで退屈しない巻だったが,ラストが不穏すぎる。それ止めてあげて下さいアリナのために…。
読了日:04月13日 著者:香坂 マト

片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 1 (ヤングチャンピオン・コミックス)片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 1 (ヤングチャンピオン・コミックス)感想
 2025年春アニメの作品。原作は「小説家になろう」にて連載中のライトノベルだが,コミカライズされた本作が大変評判が良かったので読んでみた。
 アニメを2話まで視聴してから読んだが,アニメとは異なった角度からのエピソードもあり,センスがよくて面白かった。2巻まで無料開放されているので読んでおこうと思う。
読了日:04月14日 著者:乍藤和樹,佐賀崎しげる,鍋島テツヒロ

片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 2 (ヤングチャンピオン・コミックス)片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 2 (ヤングチャンピオン・コミックス)感想
 魔法師団の師団長ルーシー・ダイアモンドとの戦いの場面から,スレナと一緒に冒険者の護衛としてダンジョンへ行き,危機に陥るまで。ここで終わるんかいっ!?って感じの次が気になる終わり方。特別物珍しいことが怒るわけでもないが,面白い。
読了日:04月15日 著者:乍藤和樹,佐賀崎しげる,鍋島テツヒロ

ざつ旅-That's Journey- 1 (電撃コミックスNEXT)ざつ旅-That's Journey- 1 (電撃コミックスNEXT)感想
 2025年春アニメ作品。会津若松と東山温泉,松島へ行って牡蠣を食べる。友人の蓮沼との旅は富山県の黒部宇奈月温泉。黒部峡谷鉄道のトロッコ電車に乗る予定が冬期(12月〜4月)は営業していなかったのだった。後輩のゆいちゃんとはうどん県の高松。観光情報がゆるーく紹介されていて景色も見られるのでちょっとした旅気分を味わうのに良い作品。
読了日:04月15日 著者:石坂 ケンタ

ツェねずみツェねずみ感想
 日経ビジネスの記事「宮沢賢治が予見していたトランプ政権の末路」で「ツェねずみの「償うてください、償うてください(まどうてください、まどうてください)」は、まんま「攻撃あるのみ」と重なるではないか。」と書いてあったので興味を覚え読んでみた。何とも理不尽で読んでいてイライラするネズミの話だった。宮沢賢治さんの物語はけっこう人間の負の側面を突き詰める話があるなぁと思う。
 トランプ政権云々は,弱い者を装って他人を追い込む様は正しくと思った。
読了日:04月18日 著者:宮沢 賢治

土神ときつね土神ときつね感想
 土神と狐は男性,樺の木は女性。神と動物と植物という種族も異なる三者の三角関係の物語。神であるが故の自尊心と不可解な樺の木への想いの間で苦しむ土神は,人間のようにむしゃくしゃしてしまう。狐は樺の木を訪れては至極紳士的で知的な会話を行うが,やはりついつい自分をよく見せてしまい,自分のその癖に困ってしまう。
 狐は樺の木に星の話をする。その中で星の色の話は「今度にしよう」と終わってしまうが,賢治の時代まだ星のエネルギー源は不明で星の色の説明も成されていなかったとのことだ。
読了日:04月19日 著者:宮沢 賢治

おむすびの転がる町 (楽園コミックス)おむすびの転がる町 (楽園コミックス)感想
 表題作のおむすびころりんを科学的に?考察する物語のほか,ツチノコを発見したらどうなるだろうかという話。それから切符と一緒に筑波山を旅する話。筑波山に行きたくなった! ひたすら坂を上る話,カステラ風蒸しケーキの話,新しい土地と古い土地に郵便配達に行く話など。合間に街路樹の地図のことや架空の通学路を詳細に語るエッセイが挟まれる。読み終わるのが勿体なくてゆっくり読んだ。相変わらず世界への目の付け所が素晴らしい。
 そして街路樹の地図が欲しい!
読了日:04月19日 著者:panpanya

烏の北斗七星烏の北斗七星感想
 烏の1羽1羽は艦船,鳴き声は大砲。「美しくまっ黒な砲艦の烏」という表現があり,烏の姿からそんな例えが生じたのだろうか。烏たちは北斗七星を「マジエル様」と呼び,神のようにあがめている。奈良時代の三十八年戦争がモチーフになっているそうだ。
 軍隊として戦う烏たちもやはりジョバンニのようにブドリのように,世界の幸せのためならば自分の体など引き裂かれても良いと思うのだった。
読了日:04月20日 著者:宮沢 賢治

どんぐりと山猫どんぐりと山猫感想
 一郎という少年に山猫から手紙が届くところから始まる短い物語。面倒な裁判があるから一郎に出席して欲しいという内容だ。一郎は喜んで裁判に出かける。一番偉いどんぐりを決める裁判で,一郎は素晴らしい意見を述べる。荒唐無稽のようにも思えるが,どんぐりたちの争いとまだ小学生くらいと思われる一郎の言葉には世の中の真理の一面を見る。
読了日:04月22日 著者:宮沢 賢治

楢ノ木大学士の野宿楢ノ木大学士の野宿感想
 宝石学を専門とする楢ノ木大学士が,貝の火兄弟商会の支配人の依頼でグリーンランドの成金が求めている上等の蛋白石(オパール)を探しに出かける。出かけた先で3晩野宿をし,周囲の山や鉱物たちの話を聞く。
 賢治さんの鉱物や地質の知識が自在に取り込まれている上,鉱物や石の名前は現代使われているものとは異なる和名だったり,英名をもじった愛称だったりするからちょっと読んだだけではサッパリ判らない。
 鉱物の名前を紐解きながら時間をかけて読み直さねばならないと思う。
読了日:04月25日 著者:宮沢 賢治

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