2025年07月17日時点で見終わったアニメ備忘録。
チ。―地球の運動について―
2024年10月〜2025年3月。
原作は2020年〜2022年に『ビッグコミックスピリッツ』にて連載された魚豊氏による漫画。全8巻で完結しており,原作は完結と同時に読破済。
地動説が酷く迫害された世界が舞台のフィクション。史実(に似たもの)が織り交ぜられているので真実っぽい迫力がある。原作を読んでいるため続きが気にならずゆっくり見た。個人的には(原作もアニメも)後半つまらなくなって,オクジー&パデーニが処刑されたあたりで終わった方が良かったのにと思った。最後無理に史実と繋げられてかえってがっかりした。2クールで丁寧に作られていたとは思う。
Re:ゼロから始める異世界生活 第3期襲撃編
Re:ゼロから始める異世界生活 第3期反撃編
襲撃編:2024年10月〜11月。反撃編:2025 年2月〜。
第1期から見ているので惰性で見ているが,登場人物は増えたし,間が空いて物語は忘れているし,魔女教の気狂いじみた言動とスバルのウザさに正直言って食傷気味で早く終わってくれないかなーという気分で見てしまった。特に感想も思い浮かばない。続きを見る気になれるかどうか?
悪役令嬢転生おじさん
2025年1月〜3月。原作は『月刊ヤングキングアワーズGH』で2020年より連載中の漫画作品。
52歳の市役所勤務公務員であるオタクおじさん(屯田林憲三郎)が乙女ゲームの悪役令嬢の中の人になる話。52歳の父親であるという本人の個性がそのままチートになったり,異世界ゲームに取り込まれたおじさんを家族が支援するなど,乙女ゲー悪役令嬢の世界観と様式美に則った上での新しい発想が素晴らしく,毎回楽しみで終わるのがとても残念だった。
メダリスト
2025年1月〜3月。原作は『月刊アフタヌーン』連載中の漫画作品。
推しが推しを呼んで推しの連鎖で素晴らしい作品になっているという2025冬アニメの超話題作。モーションキャプチャーを使ったハイレベルな映像,いのりちゃんや司先生の深い内面描写など,毎回正座して見なければならない感動作品だった。原作はまだまだ続いているようで,最後までアニメ化してほしいものだ。
はたらく魔王さま! 第2期1st Season 第2期2nd Season
2022年7月〜9月・2023年7月〜9月。原作は電撃文庫のライトノベル。
当初,第2期がディズニー・チャンネルのみの配信だったので視聴を諦めていたが,他でも配信されるようになったので視聴。アラス・ラムスの登場で物語が動いて行く。鈴乃さんがいい感じにデレていたし,悪人にしか見えなかった恵美も柔らかくなって「良かったねー」というラスト。
日本へようこそエルフさん。
2025年1月〜3月。原作は「小説家になろう」のライトノベル。
夢の中で子供の頃から知り合いだったエルフの友人が現実世界にやってきて,夢と現実を行ったり来たりして関係性を深め物語を進めていく物語。面白くないってほどでもなかったが,心に残るってほどでもなく,ゆるく楽しむ感じだった。
ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います
2025年1月〜3月。原作は電撃文庫より刊行されているライトノベル。
第1話を見たら意外と面白かったので調べたら電子書籍が期間限定無料になっていたので読み始め,面白かったし文章もしっかりしていて思わず7巻まで読んでしまった。ヒロインのアリナの一貫したブレない態度が魅力的。アニメも良かったが原作の続きが気になる。
私の幸せな結婚 第二期
2025年1月〜4月。第一期は2023年夏アニメ。原作は「小説家になろう」で連載され「富士見L文庫」で刊行中の小説。
薄刃家の親戚筋である甘水直(うすいなおし)が率いるカルト集団「異能心教」との戦いの物語が中心。美世は清霞の母親からいびられたりするが一件落着,ようやく「幸せな結婚」が始まりそうというところで終わる。第一期とともに大正時代風の風景が美しかった。
蛍火の社へ
2011年9月17日封切。44分のアニメ映画。原作は『夏目友人帳』の緑川ゆき氏で「LaLa DX」に掲載された漫画作品。
蛍という名の少女が幼い頃に知り合ったギンという名の妖怪と仲良くなり,別れの時を迎える切ない物語。
ある魔女が死ぬまで
2025年4月〜6月。原作は「カクヨム」連載のライトノベル。
ラピスの街で暮らす魔女メグ・ラズベリー。彼女は17歳になったところで余命1年の呪いが発動し,呪いを解くための「嬉し涙」を1年間で1000粒集めなければならなくなった。正直言ってアニメの短い時間の中では,その設定はあまり生きていなかったように感じた。1クールに収めるために端折ってあるせいかもしれないが,後半は物語がご都合主義に感じられて面白さも急失速した印象。
ざつ旅-That’s Journey-
2025年4月〜6月。原作は『電撃マオウ』で連載中の漫画作品。
新人漫画家の大学生,鈴ヶ森ちかは,新人賞以降うまく描けず,新人賞の賞金100万円を使って旅を始める。行き先はSNSでアンケートをとって方角だけ決め,適当に出かける。そのうち友人や先輩漫画家も一緒に出かけたり…というストーリー。要するにほぼ観光案内アニメであちこち行きたくなったのだった。
機動戦士Gundam GQuuuuuuX
2024年4月〜6月。一年戦争のサイド7でアムロがガンダムに乗る代わりにシャアがガンダムを奪った平行世界における,Zガンダム(宇宙世紀0087年)の少し前の時代(宇宙世紀0085年)の物語。「もしも」の世界,そしてサンライズとスタジオカラーが初めて共同製作ということでも大変な話題作。2クールでやってほしかった!
主人公はマチュという女子高校生だが,古来のガンダムファンにはシャリア・ブルが主人公に見えたのではないかと思う。初代ガンダムではあっという間に死んでしまった彼のもしもの世界だった。この世界でアムロはセイラはミライさんはどうしているのかと思うだけでもワクワクするし,黒い三連星やガルマの存在にワクワクするし,初代を見ながらこちらを見る,無限ガンダムに陥ってしまった。
シャアとララァが幸せになり,セイラの横にランバ・ラルがいるのは良いにしてもこの世界のアムロは幸せになっているのかが気がかりなラストだった。やはりガンダムは永遠に面白いと再認識し,宇宙世紀ではない様々なガンダム作品の可能性が広がったように思う。
アポカリプスホテル
2024年4月〜6月。サイバーエージェントとCygamesPictures共同企画のオリジナルアニメ。同時進行で竹書房のウェブコミック配信サイト『ストーリアダッシュ』で連載。
霊長類のみが感染するウィルスにより人類が地球から脱出した後,残されたロボットたちが人間に託された銀座のホテル「銀河楼」を経営する物語。主人公はホテリエ・ロボットのヤチヨちゃん。客として訪れたタヌキ星人のポン子がパートナーとしてヤチヨを支え,銀河楼を経営していく。特にストーリーの方向性はなく,1話ごとに色々起こってホテルと地球の時間が過ぎていく。世界観もツッコミどころ満載だがギャグなのでそれは問題なく,毎週楽しみに視聴した。
終末世界でかつての主人を慕いつつ健気に頑張るロボットものってことで,『ヨコハマ買い出し紀行』や『Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ』などと通じるものがあるなと思った。
片田舎のおっさん、剣聖になる
2025年4月〜6月。原作は「小説家になろう」のライトノベルで『片田舎のおっさん、剣聖になる 〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜』という長いタイトル。
長い原作タイトル通り,立派に育った地位の高い弟子たちが要所要所に存在し,おっさんを盛り立て,おっさんは普通に暮らしたい性格だが剣の能力が高すぎるため一々期待に応えてしまう。だいたい先が読めるストーリーだったし,「ないわ!」と思いながら見たのだったが,その割には面白かったし楽しみだったので来年予定されている第2期も見ると思う。
LAZARUS ラザロ
2025年4月〜6月。アニメ製作会社MAPPAによるオリジナルアニメ。
人類の大半が天才科学者スキナーが開発した「ハプナ」という薬を使っている2052年,消息不明だったスキナーが突然メッセージを発し,「ハプナ服用から3年後に人は死ぬ。生き延びるには自分を探し出して特効薬を入手しろ」と警告。スキナーを探し出すためのチーム「ラザロ」が編成されタイムリミット30日間のスキナー探しが始まる。緊張感あり人間ドラマあり,毎回面白かった。
しかし人類の大半が同じ薬を飲んでいるという設定がそもそも非現実的。
小市民シリーズ 第2期
2025年4月〜。第1期は2024年夏アニメ。原作は創元推理文庫より刊行されている推理小説。
小市民を目指す(目指す気なさそう)性格の悪い高校生の物語。第1期の終わりに一旦別の道を歩んだ小鳩と小山内は,各々別な人と付き合い始める。小鳩は仲丸さんという同学年の女子,小山内は1学年下の新聞部の瓜野君。しかし小鳩は仲丸さんにふられ(無関心すぎた),小山内は放火事件を追いかける瓜野を陥れて(けっこうえげつない)別れ,結局一緒にいることを決める。後半は小鳩が交通事故に遭い,中学時代の事故の続きの事件であることが判明していく。結局最後まで好きになれない登場人物たちだった。小鳩の入院中のエピソードはちょっと穴だらけすぎてもう少し緻密に設定してほしいと思った。
mono
2025年4月〜6月。原作は『まんがタイムきららミラク』→『まんがタイムきららキャロット』で連載中の4コマ漫画作品。作者は『ゆるキャン△』のあfろ氏で甲府が舞台。
高校で写真を撮っている先輩に憧れて,友人の霧山アンと一緒に写真部に入った雨宮さつき。先輩の卒業後,部員不足を補うため映画研究部と合併してシネフォト部を結成。映研だった敷島桜子と3人でつるんで,同じ市内の駄菓子屋に住む漫画家の秋山春乃と親しくなり,あちこち出かけるようになる。ほぼ山梨・長野あたりの観光アニメ。主要人物として大人が出て来るので,高校生だけより物語も行動範囲も広がって良い。
日々は過ぎれど飯うまし
2025年4月〜6月。P.A.WORKS制作のオリジナルアニメ。
食文化研究部で活動する女子大学生たちの物語。料理が大好きなまこは,大学で幼馴染みのしのんと再会,彼女が作ろうとしていた食文化研究部に入ることになる。友達がいなかったまこだが,サークルの友人達とお料理を作って楽しい日々を重ねていく。登場人物たちは個性的だた嫌な子はいなくて,お料理の作画は丁寧で面白かった。
ただ,「大学生なのに学校がそこまで口出ししたり管理したりする?高校ならわかるけど?!」って場面が多すぎた。職員が「学生」じゃなくて「生徒」と言ってたのも変。大学の文化系サークルの活動内容に職員があそこまで関与するものか? どうでも良い話のようだが,おかげで強い違和感を感じながら視聴することになり残念だった。
ユア・フォルマ
2025年4月〜6月。原作は電撃文庫から発売されているライトノベル。
ウィルス性脳炎から人類を救った医療技術,脳侵襲型情報端末ユア・フォルマにより脳の記憶が記録される世界。記録された「機憶」を探る電索官エチカ・ヒエダと,彼女のパートナーであるヒト型ロボット〈アミクス〉のハロルドが,様々な事件を解決していく物語。世界観や用語がわからず物語に入り込むのが難しかったが,分からないのに続きが気になって最後まで見た。エチカは好きになれる主人公で,結局面白かった。
薬屋のひとりごと 第2期
2025年1月〜7月。第1期は2023年10月〜2024年3月放映。原作は日向夏氏による日本のライトノベル作品。
人気作品ぽいので何となく見ていた。第2期は子翠(楼蘭妃)と子氏一族の物語。まだまだ続くという感じのラストだった。私的には壬氏様キモいので猫猫には釣れないままでいてほしい…。
九龍ジェネリックロマンス
2025年4月〜6月。原作は『週刊ヤングジャンプ』で連載中の眉月じゅん氏(『恋は雨上がりのように』の作者)による漫画作品。絵柄が如何にも少年漫画だと思った。
鯨井令子(レコぽん)は九龍(クーロン)の不動産会社で働く32歳の女性。だが,ある日,自分とそっくりの女性(鯨井B)が過去に存在し,同僚の工藤と婚約していたことを知る。ジェネリック地球が存在する世界で九龍の街に何が起こっているのか,鯨井(レコぽん)は少しずつ知っていく。最初は頼りなげに見えたレコぽんが,だんだんと自我を確立し,しっかりした女性になっていくのが心地よかった。
原作は連載中のようなのでラストはアニメなりのまとめだったのだと思うが,気持ちよく見終えた。
中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。
2025年4月〜6月。原作は志水アキ氏による漫画作品。
主人公は高校2年生の少女,日下部栞奈。舞台は昭和23年の東京。栞奈は国語教師の中禅寺先生に幽霊騒ぎを解決したことにさせられ,除霊能力を持った「心霊探偵」に祭り上げられる。以降,次々と起こる謎の事件などを先生が解くたびに栞奈の手柄になってしまう。
栞奈の明るい性格と先生のクールでキッチリとした性格,先生の周囲の個性的な友人達のバランスが良く,楽しいアニメだった。戦後すぐの日本が舞台のアニメというのも珍しく,風景を見るのも興味深かった。
