光の舟が静かに空を渡る朝

2025-05-05 05:44 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 05:44 幻日と22度ハロ (22-degree halo and parhelia)
by Canon PowerShot G9 X Mark II

 幻日は,出現していても淡すぎて,明るい太陽に目が眩んでだいたい見逃してしまう。写真に撮るまで気がつかないことも多い。
 でも今朝は,空を見た瞬間に「すご!」と思って,半分眠っていたのに瞬時にパッチリと目が覚めた。

2025-05-05 05:44 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 05:44 幻日と22度ハロ  by iPhoneSE 2nd

 時間が経って太陽の位置が高くなっても,幻日とハロは保たれていた。

 早朝や夕刻に幻日を見かけることなら年に何度かある。六角板状の氷晶(板状の六角柱)が綺麗に並ぶと,頂角60度のプリズム効果で幻日が生じる。
 22度ハロ(内暈)だけなら昼間に意外と頻繁に見られる。「こんな雲ならハロが見えているかも」と思って空を見上げると高確率で出ている。22度ハロは,雲の中の氷の結晶に太陽光が屈折して現れる。

 幻日も22度ハロも太陽から視半径22度離れた位置に見える現象であることは同じだが,一緒に見えることは意外と少ない。今朝同時に見えていたのは,背景の薄い巻層雲に含まれる氷晶の形や層の条件が,たまたま良く整っていたためだ。

2025-05-05 06:29 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 06:29 幻日と22度ハロ by iPhoneSE 2nd
2025-05-05 06:30 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 06:30 幻日と22度ハロ by iPhoneSE 2nd
2025-05-05 06:32 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 06:32 幻日と22度ハロ by Canon PowerShot G9 X Mark II
2025-05-05 06:58 Tokyo, sun dogs, 22 degree halo
2025-05-05 06:58 幻日と22度ハロ by iPhoneSE 2nd

 ウェザーニュースにも出ていた。

関東で早朝にハロや幻日 上空の高い所に薄雲が広がる – ウェザーニュース

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春を告げる2月の太陽

 毎年2月上旬と11月上旬,私は東京スカイツリーという良き目印を得て,太陽が日に日に高くなっていく様子,あるいは日に日に低くなっていく様子を観察し季節の移ろいを感じている。あと何回これを見られるか分からないし,もしかしたらこの春が最後になるかもしれない。
 この2月上旬は2月5日朝を除いて毎日晴れて撮影できたので,記念に並べて載せておく。

(2025-02-04 06:45)
(2025-02-04 06:45)
(2025-02-06 06:48)
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(2025-02-07 06:50)
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(2025-02-08 06:51)
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(2025-02-09 06:53)
(2025-02-09 06:53)
(2025-02-10 06:55)
(2025-02-10 06:55)
(2025-02-11 06:57)
(2025-02-11 06:57)
(2025-02-12 06:59)
(2025-02-12 06:59)
(2025-02-13 07:00)
(2025-02-13 07:00)
(2025-02-14 07:01)
(2025-02-14 07:01)
(2025-02-15 07:03)
(2025-02-15 07:03)

 冬が長いロシアでは,少しずつ日が長く空が明るくなっていく2月を「光の春」と呼ぶ。この言葉は2月の空の印象をとても的確に表現していると思う。
 日の出の位置がどんどん北へ移動し,太陽が日に日に高くなり,陽射しが強くなっていく。2月の空は,まさしく満ちていく光で春を告げている。


 このあと2日続けてこの時刻に太陽が隠れている日が続いた。
 そして18日の朝には,太陽は画角から飛び出し,更に高い位置を通っていったのだった。

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