コロナ禍が始まった直後は「関係者以外立ち入り禁止」になっていた東大キャンパスだが,再び解放され,昨秋は安田講堂前の銀杏並木や三四郎池の紅葉を楽しむことができた。
雨上がりのこの日,一人で三四郎池を一周した。
人っ子一人いないとはこのこと。混雑した名所にはない自然と一体になったような感覚が心地よい。静かな水面に秋色に染まった木々が映し出され,絵に描いたような美しい光景だった。晩秋になるとしつこい蚊も姿を消すので散策に水を差されることもない。快適だ。
池を見渡せる展望所へ行くと,大木に育ったイイギリの実が池の上にせり出しており,雨に濡れた実から雫が垂れて光っていた。