レンブラント光線(2024-01-28)

 朝から雲が多め。特に南の空は一面の層雲に覆われていた。
 日の出時刻からしばらく何度も確認したが,日の出位置が赤く染まっているが太陽の輪郭は見えなかった。
 だが,こんな日はレンブラント光線が見えやすい。

日の出の頃(2024-01-28 06:45)
日の出の頃(2024-01-28 06:45)

 日の出からおおよそ30分。
 予想通り雲の隙間から光芒が降り注いでいた。

レンブラント光線(2024-01-28 07:20)
レンブラント光線(2024-01-28 07:20)

 太陽が高くなり光芒も明るく強くなる。
 しかし太陽の明るさで空がもっと明るくなると,今度は光芒の光も空の明るさに埋もれていく。
 この頃がおそらく一番よく見える時間帯だろう。空に赤みが残っているのも美しい。

レンブラント光線(2024-01-28 07:26)
レンブラント光線(2024-01-28 07:26)

 日の出から約1時間。
 ハシブトガラスが空を横切っていった。

レンブラント光線(2024-01-28 07:40)
レンブラント光線と烏(2024-01-28 07:40)

 日の出から約2時間。
 かなり薄くなったがまだレンブラント光線は見えている。
 よく見ると,写真の中央より少し低い位置に飛行機が飛んでいた。

レンブラント光線(2024-01-28 08:52)
レンブラント光線と飛行機(2024-01-28 08:52)
レンブラント光線(2024-01-28 08:53)
レンブラント光線(2024-01-28 08:53)

 壮大なるチンダル現象。
 薄明光線,天使の梯子,天使の階段,ヤコブの階段,ゴッドレイ。


時に彼は夢をみた。一つのはしごが地の上に立っていて、その頂は天に達し、神の使たちがそれを上り下りしているのを見た。

『旧約聖書 創世記』 28章12節

 ヤコブはこの夢を見た場所に柱を立てて町を作ったのだった。

 自然現象だと分かっていても神々しく感じるのだ。キリスト教ではこの光景を「祈りが具現化した」ものだとも言われている。
 こういう風景を見て手の届かない自然に想いを馳せることは思考の底に埋もれて眠る哲学的感性を呼び覚ましてくれる気がする。

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太陽柱の朝

 地平線近くに雲があり,日の出が見えない朝だった。
 ようやく雲の隙間から陽光が射し,一応空の様子を確認。
 すると,太陽から上下に光芒が伸びている!

 「これはっ!サンピラー!」
 …ということで,いきなり被写体ができて忙しい朝になってしまった。本当に今朝はいつもより前倒しでやらねばならないことがあって忙しい日だったのに!

 大気光学現象が人間の都合をわきまえてくれる筈ないのである。

(sun pillar 2024-01-23 06:56)
(sun pillar 2024-01-23 06:56)
(sun pillar 2024-01-23 06:56)
(sun pillar 2024-01-23 06:56)

 朝の家事をこなしながら,5分後に太陽を確認。
 サンピラーが伸びて,更に雲の影が東京スカイツリーを横切って北東の空へと伸びている。なんというダイナミックな風景だろうか。

(sun pillar 2024-01-23 07:01)
(sun pillar 2024-01-23 07:01)
(sun pillar 2024-01-23 07:03)
(sun pillar 2024-01-23 07:03)

 太陽と雲が移動するにつれて影の角度が変わっていく。
 そして雲の上端から太陽が顔を出し,太陽柱は更に明るく上方へと伸びていく。

 太陽柱(sun pillar)は,上空の風が弱く寒い日に見られる。大気中の氷の結晶が水平に並んだ時に見られる現象で,氷晶の上下の面で太陽光が反射し柱状に輝いているのだ。

 体感的には幻日よりレアな現象のように思う。今までに見た回数はそれほど多くない。

(sun pillar 2024-01-23 07:03)
(sun pillar 2024-01-23 07:03)
(sun pillar 2024-01-23 07:03)
(sun pillar 2024-01-23 07:03)

 日の出から1時間以上が経過し太陽がかなり高い位置まで昇っても,太陽の上下に光芒を見ることができた。
 通常,太陽柱が見えるのは太陽高度が10°未満のときと言われている。こんな位置で見えているのも珍しいのではないだろうか。

(sun pillar 2024-01-23 07:57)
(sun pillar 2024-01-23 07:57)
(sun pillar 2024-01-23 07:57)
(sun pillar 2024-01-23 07:57)

 何はともあれ,空から目が離せない忙しい朝だった。
 けれど空の現象に心踊らせ過ごす時間は幸せだと思う。

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