朝から雲が多め。特に南の空は一面の層雲に覆われていた。
日の出時刻からしばらく何度も確認したが,日の出位置が赤く染まっているが太陽の輪郭は見えなかった。
だが,こんな日はレンブラント光線が見えやすい。
日の出からおおよそ30分。
予想通り雲の隙間から光芒が降り注いでいた。
太陽が高くなり光芒も明るく強くなる。
しかし太陽の明るさで空がもっと明るくなると,今度は光芒の光も空の明るさに埋もれていく。
この頃がおそらく一番よく見える時間帯だろう。空に赤みが残っているのも美しい。
日の出から約1時間。
ハシブトガラスが空を横切っていった。
日の出から約2時間。
かなり薄くなったがまだレンブラント光線は見えている。
よく見ると,写真の中央より少し低い位置に飛行機が飛んでいた。
壮大なるチンダル現象。
薄明光線,天使の梯子,天使の階段,ヤコブの階段,ゴッドレイ。
時に彼は夢をみた。一つのはしごが地の上に立っていて、その頂は天に達し、神の使たちがそれを上り下りしているのを見た。
『旧約聖書 創世記』 28章12節
ヤコブはこの夢を見た場所に柱を立てて町を作ったのだった。
自然現象だと分かっていても神々しく感じるのだ。キリスト教ではこの光景を「祈りが具現化した」ものだとも言われている。
こういう風景を見て手の届かない自然に想いを馳せることは思考の底に埋もれて眠る哲学的感性を呼び覚ましてくれる気がする。