古い箪笥の古い金具

 実家にある桐の箪笥の金具。
 一つ一つが手作りらしい異なる形をしており,錠前部分には素朴な模様が彫り込まれている。

昭和初期の桐の箪笥の金具
昭和初期の桐の箪笥の引き手と錠前

 この箪笥は祖母の嫁入り道具だった。
 明治40年(1907年)生まれの祖母が結婚したのは,おそらく昭和になってすぐのことだろう。その頃の職人さんの手によるものだ。

 昭和元年は1926年だから,今から丁度100年くらい昔。
 生まれて100年経った桐の箪笥は今も少しも問題なく使われている。

 総桐はとても軽く女性一人でも移動できるし,もちろん衣服の保護は完璧だ。
 積み重ねられてきた日本人の知恵と技術が形になった製品なのだと思う。

昭和初期の桐の箪笥の金具
昭和初期の桐の箪笥の引き手と錠前

 これら半円形を描く引き手は蕨手型(わらびてがた)と呼ぶらしい。
 錠前の模様は植物のようだが何だろう。

昭和初期の桐の箪笥の金具
昭和初期の桐の箪笥の錠前

 考えてみれば,箪笥の全貌も撮っておくべきだった。
 次回帰省したら忘れずに撮って帰ろう。

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柴田記念館と東京大学植物園のど飴

 小石川植物園。
 正式な名は東京大学大学院理学系研究科付属植物園という。

 一般に開放されてはいるが,ここは植物学の研究及び教育を目的とする施設なのだ。日本最古の植物園でもあり,1684年に徳川幕府により開かれた「小石川御薬園」を前身とする。

 理学部植物学教室の柴田桂太教授の生理化学研究室だった建物が柴田記念館で,温室群に隣接して建っている。
 大正8年に建てられた小石川植物園内で一番古い建物で,植物園関係資料の展示や,絵葉書・書籍の販売などを行っている。

柴田記念館
柴田記念館(2023-03-07)
柴田記念館
柴田記念館(2023-03-07)

 柴田記念館で珍しいのど飴を見つけた。
 小石川植物園で実った果実を使って製造されたのど飴だそうだ。柴田記念館のほか,小石川植物園内のあずまやの売店でも売っていた。

 ゆず・かりん・銀杏を使った青箱と,ゆず・やまもも・梅干しを使った黄箱がある。
 箱や中袋に描かれた果実の絵が,まるで植物図鑑のよう。如何にも学術機関で作られたのど飴らしい。

東京大学植物園 のど飴 【青箱】
東京大学植物園 のど飴 【青箱】
東京大学植物園 のど飴 銀杏
東京大学植物園 のど飴 銀杏

 ゆずやかりんは喉飴の材料としてよく聞くが,銀杏は珍しいと思う。
 舐めてみると確かに珍しい味だった。
 けれど,甘すぎず美味しかった。

東京大学植物園 のど飴 かりん・ゆず
東京大学植物園 のど飴 かりん・ゆず