春を告げるマンサクの花

都心では、今、マンサクが花盛り。

マンサクの花

春になると「まず咲く」からマンサク。

まだ葉が出ない裸の枝に咲く、
レモン色や薄いミカン色の四弁花(しべんか)。

マンサクの花

花弁は長さ12~20mmくらい。
波うつリボンのように細長い。

マンサクの花

蒴果(さくか)が実ると、
4個の黒く艶々な種子がはじけ飛ぶ。

落葉性の小高木につく地味な花だから、
気をつけないと見落としてしまいそう。

マンサクの花

なので、ぜひ気をつけて見つけて下さい!
春を告げるマンサクの花。

早春の朝の空気のように、
清々しく素朴な花です。

妹さえいればいい。11 (ガガガ文庫)

小説がまったく書けないという大スランプに苦しむ伊月を、恋人の那由多は優しく見守る。土岐や京は伊月を復活させるための方法を模索するのだが、結果は芳しくない。一方、女の子であることを隠さなくなった千尋にも、大きな変化が訪れるのだが…。そんななか、第16回GF文庫新人賞の授賞式が開催される。青葉や木曽たちが受賞してから、はやくも一年の月日が経っていたのだ。怒涛の流れに翻弄されながらも、主人公たちは足掻き続ける―。大人気青春ラブコメ群像劇、衝撃の第11弾登場!

「BOOK」データベースより

『妹さえいればいい。』はこんな作品

妹さえいればいい。

11巻を買うのは10巻までを読んだ方ばかり!
とは思うが、一応作品紹介を少し。

アニメ化された『僕は友達が少ない』の著者、
平坂読(ひらさかよみ)氏のライトノベル。

イラストは、
『変態王子と笑わない猫。』等で知られるカントク氏。

2015年からガガガ文庫(小学館)より刊行され、
2017年秋にアニメ作品が放映された。

『妹さえ』というい表題で引いてしまうかもしれないが、
内容はごく真面目な青春群像作品。

妹大好きラノベ作家の羽島伊月(はしまいつき)が主人公で、
彼を取り巻く作家や編集者たち、
彼の父親や妹など家族を中心に物語は進む。

主人公がラノベ作家ということで、
ラノベを取り巻く業界の裏話も詳しく描かれ興味深い。

文章がしっかりしており美しく、
多くのラノベに見受けられる冗長さもなく、
オタク受けを狙う用語の連発などもなく、
私はストレスなく、大変興味深く楽しく読めた。

10巻以上続いて冗長さにストレスを感じずに読めたラノベは
この作品が初めてかも知れない。
ライトノベルの中でもお気に入りの作品だ。

妹さえいればいい。11巻 を読んで

本のデータ:
  紙の本の長さ: 240 ページ
  出版: 小学館 (2018/12/23)

妹作品を書けなくなった伊月があがく巻。
そして、千尋が初恋に悩む巻。

千尋の恋については何巻も前から伏線があったので
気づかなかった読者はいないと思われるが
ようやく千尋自身が向き合っていく。

兄の心配をしつつ自分の恋愛も。
スーパー高校生の千尋もさすがに大変そう。

伊月の方も深刻で、
新人授賞式パーティーも楽しめず壁の花。

伊月を尊敬する後輩が現れたり
先輩作家の海津がアドバイスをくれたり、
アシュリーが昔話をしてくれたり。

千尋をきっかけに父親と会ったり
とどめのように伊月の初恋の人に出会ったり。

最終幕へ流れ込むのかと思いきや、
まだまだまだまだ…
波乱が続きそうな感じで相変わらず面白かった。

あと、今回は帯の話が興味深かった。
第15回新人の木曽義弘の新刊の帯を考えるのだが、
最大限に遊びつつ帯の効果を説明された感じ。

今回もテンポ崩れず面白く、相変わらずのお勧めラノベでした!

1巻~10巻を振り返って

1巻
TRPGと千尋ちゃんの秘密まで。
ちょっとえっちなイラストがあるので電車で読むとき要注意。

2巻
那由多が京に懐いている理由、
お花見の日の千尋と「ぷりけつ」の最悪な出会い、
TRPGの続きとか春斗の「絶界の聖霊騎士」のアニメ第1回放映など。
「絶界の聖霊騎士」の件は、
アニメで見る以上に裏がよくわかって辛かった。

3巻
京の誕生日、
遊園地・動物園・水族館と恋愛それぞれの事情。
伊月が小説を書くようになるまでのこと。
物語の節々に登場人物への質問コーナーが挟まれ、
女性陣のスリーサイズや好きな作品等などの回答がある。

4巻
あとがきで著者自ら下記のように書いている。
「今回は僕が過去に書いてきた作品の中で、(他のシリーズはゲームシナリオを含めても)一番頭の悪いお話になったような気がします。」
まぁそんな巻。
蚕の出現、蚕とぷりけつの対決。
これが信じがたい全裸vs下着バトルとなる。
その後更に信じがたい蚕と那由多の全裸シーン。
まるで全裸担当巻?
おまけページに「パンツリボンのつくりかた」
パンツリボンは厚手の生地のパンツで作るのがお勧めだそうです!

5巻
編集部での京さんの巻。
『妹すべ』のアニメ化が決まり、
蚕さんの父親が出てきたり、
新人賞の選考会があったり。
春斗が尊敬する先輩作家の海津が初登場。

6巻
失恋から立ち直る方法とは。
ぷりけつ先生の目覚め。
那由多の自分磨きにTRPGの続き。
新人賞パーティにアフレコ。
ヒロインのようでラスボスのようでヒロインな那由多。

7巻
各々の反応、動き出す関係。
新人作家たちが加わり、
関ヶ原幽を含め表紙の3人の過去が語られる。
また業界の裏事情も見え隠れする。

8巻
クリスマスにコミケの季節。
お漏らし事件と新人作家たちのこと。
羽島の父と千尋のこと。
蚕と京と那由多の新しい生活。
羽島父の47歳の若さでアニメ=サザエさんはないと思う…。
せめてドラゴンボールとかガンダムとかドラえもんにしてあげて><!
千尋ちゃんの可愛さ全開的な巻だった。
千尋ちゃんには是非是非幸せになってもらいたい。
秋葉原デートがとても良い感じだったのだが…。

9巻
読み始めたら止められなかった巻。
京さんの就活の話や青葉ちゃんの本の評判。
ロリキャラの撫子ちゃんが登場したりするが、
待ちに待った千尋ちゃんの巻だった。
続きがとても気になる。
千尋ちゃんには是非とも妹として幸せになってもらいたい。
あと、カントクさんあとがきの青葉ちゃんが可愛い。

10巻
冒頭の伊月父(羽島啓輔)と千尋母(加納棗)の物語。
そして千尋の理由の物語。
啓輔47歳,棗36歳。
大人の物語もキチンと書いてくれて嬉しいし、面白かった。
伊月の台湾出張はちょっとお休み会って感じ。
妹になった千尋と妹ができた伊月、
伊月の描写に注意しながら二度目を読みたい巻。
伊月はどう解決するのか、続きが楽しみ。