本の記録(2022-10)

 先月『三体』を読み終わったので,コミックをゆっくり消化。
 以前から気になっていた panpanyaさんの作品を2冊買ってみたが,もの凄く良くて好みだったため,読み終わるのがもったいなくてゆっくりゆっくり読み進んだ。かなり気に入ったので,このあと紙で更に2冊購入。読むのがもったいなくてまだ読み始めていない。

 『酒と女は二合まで』はバーテンダーを志す人付き合いが下手な女の子と鬼の女の子の物語。二人とも大学生で,どことなく『裏世界ピクニック』を彷彿とさせられた。物語が進むにつれて世界観が少しずつ明らかになり面白かった。続きも読みたいと思う。

10月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:666
ナイス数:22

蟹に誘われて (楽園コミックス)蟹に誘われて (楽園コミックス)感想
 ひたすら不思議な夢の中の世界を彷徨いながら彷徨う誘う蟹,喋る鰺,ココナッツを割るバイト,みんなが泣いて下っていくエスカレーター,パイナップルの産地,間違えて降りた駅,故郷へ帰るオオサンショウウオ,鴨のデコイ,鯉幟の街,沢庵のプラモデル,テトラポットの公園,ブロック塀の鳥の巣,茶柱が立った日,闇鍋,宿題を片付けて楽しい日曜日,イルカの計算機の世界。
読了日:10月04日 著者:panpanya
枕魚 (楽園コミックス)枕魚 (楽園コミックス)感想
 ニュータウンに交通量調査,東横線,記憶の街,雨の日に出会ったカエル,飛んでいった靴下,新宿の地下のピザまん,バケツを持って廊下に立つ,素人と海にニューフィッシュ,ボランティアのゴミ集め,黒板消し,親切ラーメン,ウミガメを助ける話,慣れ親しんだ街路樹の話,そして枕魚。  ぶれない世界。何が起こるわけでもない。淡々と意味不明な世界の一端が描かれていく。ただ読後に自分の意識の中に広がる不思議な余韻に惹かれて病みつきになる。
読了日:10月12日 著者:panpanya
酒と鬼は二合まで 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)酒と鬼は二合まで 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)感想
 バーテンダーを目指す大学生のナオリ(志田波織)。  美人で人気者のひなた(伊吹陽奈多)。  ナオリは人と仲良くなりたいけれど,上手に話ができない性格で,一人カクテルを作って過ごしていたが,一緒に暮らすことになった。ようやく打ち解けてきたところ,事件が発生。  面白かった。
読了日:10月12日 著者:羽柴実里,zinbei
酒と鬼は二合まで 2巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)酒と鬼は二合まで 2巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)感想
 ヒナタの従姉妹,伊吹巳影が登場。ナオリはけっこう勇気があって度胸が据わっているのだった。ナオリの背景が少しわかった。鬼と怪異の関係のことも。梅酒の牛乳割りが美味しいそうだ。
読了日:10月12日 著者:羽柴実里,zinbei
酒と鬼は二合まで 3巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)酒と鬼は二合まで 3巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)感想
 化け狸との戦い。実は心配している巳影の前に現れた鬼は? ジンと香草とレモンの力で弾丸より速いシルバー・ブレット。宅飲みイベント。バイト先の花屋さんで祝い花の配達。そして,鬼かわいくて鬼かっこいいアジュ様。
読了日:10月13日 著者:羽柴実里,zinbei
酒と鬼は二合まで 4巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)酒と鬼は二合まで 4巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)感想
 アジュのライブ。アジュとヒナタとお酒。森の豆狸,野太郎と大儺。伊吹の会合と兄の木蓮。酒呑童子伝説と陽奈多。茨木童子と熊童子の話。何となく物語は次の段階へ?
読了日:10月13日 著者:羽柴実里,zinbei
イエスの生涯(新潮文庫)イエスの生涯(新潮文庫)感想
 イエスが生きた時代のイスラエル社会を概観し,その中で人間として生きたイエスの生涯をたどり,イエスが弟子達から「神の子」と信じられるまでの過程を描く。歴史の中で生きた一人の人物を,小説家の筆力で浮き彫りにしているため非キリスト教徒にも分かりやすい内容になっている。聖書やキリスト教に馴染みがない方が読むなら,引用聖書は文語訳なので,現在使われている新共同訳聖書の同箇所を参照すると分かりやすいと思う。
読了日:10月27日 著者:遠藤周作

読書メーター

本の記録(2022-09)

 『三体』を読む月だった。
 かねてより気になっていた panpanyaさんの漫画は独特な世界で大変素晴らしく,別の本も読んでいるが読み終わるのがもったいなくてゆっくり読んでいる。

9月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2527
ナイス数:66

三体三体感想
 続きを読むために再読。  三体世界から送り込まれた2個の陽子,智子。人間と虫けら。
読了日:09月06日 著者:劉 慈欣
魚社会 (楽園コミックス)魚社会 (楽園コミックス)感想
 細かく描き込まれた絵と,日常と空想の狭間に填まり込んだようなシュールな物語で淡々と紡がれていく独特な世界。間に挟まれる1ページのエッセイ。自分の日常の中でもいつか感じたことがある感覚を異世界で発見するような1冊だった。
読了日:09月07日 著者:panpanya
三体Ⅱ 黒暗森林(上)三体Ⅱ 黒暗森林(上)感想
 物語は三体世界との対決が必須になった時代から始まり,登場人物もかなり入れ替わる。物語を構成するアイディアも斬新で,どんどん面白くなってきた。
読了日:09月09日 著者:劉 慈欣
三体Ⅱ 黒暗森林(下)三体Ⅱ 黒暗森林(下)感想
 時が流れて先の時代の人々は逝ってしまい,羅輯は185年間の眠りから覚めた。2世紀後の世界で史強と再会。また章北海も冬眠から目覚め,宇宙観「自然選択」に乗艦。物理学者の丁儀も冬眠から目覚め,三体世界からやってきた探査機の調査をする。根拠不明な楽観や突然の絶望の中で各々が危機回避と対峙していく。物語の構成や結末も面白かったし,時代による人間の違いの描写も面白かった。  しかし黒暗世界だとしたら,地球は既に地球の位置を示す銘板を乗せてボイジャーを外宇宙に飛ばしてるわけだが…。
読了日:09月14日 著者:劉 慈欣
三体Ⅲ 死神永生 上三体Ⅲ 死神永生 上感想
 1巻『三体』が終わった頃,『三体II』と同じ時代から始まる。主人公は変わり,航空宇宙エンジニアの女性,程心。彼女も羅輯と同じく冬眠をし,未来へ飛ぶ。羅輯が100歳になった頃の未来へ。  性懲りも無く楽観的になりすぎたり,あっというまに考え方が変わったりする人類がアホすぎる描かれ方という気がするが,物語は面白い。どう結末を迎えるのか続きが楽しみだ。
読了日:09月16日 著者:劉 慈欣
三体Ⅲ 死神永生 下三体Ⅲ 死神永生 下感想
雲天明のおとぎ話の謎解きから始まる。人類は光速宇宙船の手掛かりを得るが,それが暗黒森林の中で大きな危険をはらむことも知り,危機回避の方向性を決めていく。しかし宇宙の高度な文明には様々な技術があった。次元の利用や物理法則の改竄,人工ブラックホールに異なる宇宙。古典的SFの概念でありながら最新のSFらしいアイディアが犇めいている壮大なスケールの物語であった。
読了日:09月24日 著者:劉 慈欣
睡眠と健康〔三訂版〕 (放送大学教材)睡眠と健康〔三訂版〕 (放送大学教材)感想
 放送大学基礎科目の教科書。ラジオ放送を何度か聞いたので教科書も買って読んでみた。ラジオ講座で得た睡眠の知識のおさらいになると共に,様々な資料を視覚的に確認できて良かった。快適な睡眠をとるための体の仕組みを最新の研究をもとに知ることができ,大変参考になる。
読了日:09月28日 著者:宮崎 総一郎,林 光緒

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