銀河 〜昭和の硝子

 今年で築58年になる実家の窓硝子。
 この硝子窓は58年前のものではない。最初の窓は木枠で波板模様だったと思う。

 この「銀河」と呼ばれる模様のついたアルミサッシの硝子窓は,その後の改築,おそらく1976年頃,47年くらい前にはめ込まれたものだ。
 アルミサッシは当時テレビコマーシャルでも宣伝されていて,モダンな家の象徴だった。木枠の窓に比べると開け閉めも鍵かけも格段に便利! 窓に輝く星は誇らしげだった。

 なのに,時の流れは残酷なものだ。
 今ではそのアルミサッシ,低い断熱効果でやり玉に挙がっている。

 確かに夏は熱くて触りたくない。気をつけないと火傷してしまう。
 冬は冷え切った窓枠が窓全体を冷やし,露点に達した窓硝子には露がびっしり。細かな硝子細工の模様の中に水滴がたまり黒い黴が蔓延ってしまう。衛生的にもいかがなものかという感じだ。

昭和の硝子:銀河
昭和の硝子:銀河

 こういったレトロ硝子は今では作られなくなって希少だと聞く。
 あんなにどの家の窓にもはめ込まれていた硝子なのに…。寂しく残念に思う。

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夕暮れの熊本市

 夕映えの街はそれだけで美しい。
 どの街にも夕暮れ時が似合う場所があるだろう。

熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 通町筋電停(2023-05-19)

 熊本城と市電が同時に見えるこの場所は,熊本市がNHKの全国中継に出てくる時に必ずといってもよいほど使われる”熊本市らしい”風景だ。

 熊本城も市電の電停も横断歩道の西にあるため,夕焼け色に染まった空の下で逆光になる。逆光だから電車の行き先表示やヘッドライト,信号の光が映える。繁華街の中心部なので慌ただしい夕刻時の雰囲気も感じられる。

熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 下通から(2023-05-19)
熊本市 下通から(2023-05-19)

 電停の南に続く下通商店街を歩いて行く。
 飲食店が多い路地では灯が温かな光を放ち,お腹を空かせた仕事帰りの人を誘っているようだ。

 帰宅の人が行き交うせいか,夕暮れ時の街は郷愁を誘うと思う。

熊本市 三年坂通り(2023-05-19)
熊本市 三年坂通り(2023-05-19)
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