夏の名残

 夏というのは良くも悪くも強烈な季節だ。
 猛暑に参っては夏なんて永遠に来なくて良いと思うし,過ぎ去ろうとすればホッとしながらも一抹の寂しさを感じずに済ませるのは難しい。

 たぶん,どんなに暑さが辛かろうが,夏の風景は美しいのだ。
 青い空にダイナミックな積乱雲,暑さをものともせずに咲き誇る色鮮やかな花。

 猛暑に疲れクラクラしながら歩いていても,百日紅が咲いていれば救われた気分になる。向日葵が咲いていれば明るい気分になる。夏という激しい季節を謳歌する彼らの生命力が,ヒトにも伝わってくるのかもしれない。

百日紅(2023-09-05)
百日紅(2023-09-05)
向日葵(2023-09-06)
向日葵(2023-09-06)

 百日紅よ向日葵よ,一夏の元気をありがとう。

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喧噪と静寂

 道行く人々でごった返す土曜日夕刻の秋葉原駅前。
 喧噪の中にあるのは,秋葉原という非日常空間を楽しむ人々の興奮や熱気。何かしら交感神経が刺激されそうな雰囲気だ。

秋葉原(2023-06-10 19:12)
秋葉原(2023-06-10 19:12)

 そしてここからほど近いJR秋葉原駅の京浜東北線と山手線のホーム。
 つい今し方までその只中にいたはずのかまびすしい世界は,いったいどこへ消えて了ったのか。ホームにあるのは夜の静寂とうら寂しさ。煌々と照らす蛍光灯が,誰もいないホームをむしろもの悲しく見せているようにも思える。

 こんな相反する風景の混在が,都会の風景の魅力の一つではないだろうか。

秋葉原駅(2023-06-10 19:45)
秋葉原駅(2023-06-10 19:45)
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