スピカありがとう

 2023年8月20日の午後,熊本市動植物園のユキヒョウ,スピカが永眠したそうだ。腎不全,18歳だった。

 スピカは2006年4月に多摩動物園から熊本へやってきたのだったが,その時たまたま私は熊本市動植物園の近くに住んでいた。美しいユキヒョウはそれ以前から大好きで,嬉しくて,動物園に行くたびにスピカと会えるのを楽しみにしたものだった。

熊本市動植物園(2019-03-09)
2016年4月の熊本地震で被災し休園。2022年12月に全面開園した熊本市動植物園
スピカ@熊本市動植物園(2019-03-09)
スピカ@熊本市動植物園(2019-03-09)

 スピカは熊本地震のあと大牟田市動物園で2年半の避難生活を送り,熊本へ帰ってきた。古巣へ戻って寛いで眠るスピカを撮ったのは,熊本市動植物園が全面開園してしばらく経った春の日のことだった。

 なんて幸せそうなスピカだろう。


 熊本市動植物園の動物たちの前には,コーダヨーコさんの愛情溢れる絵の説明版があり,動物園を訪れる楽しみの一つになっている。
 スピカがいなくなってしまった。もう熊本にユキヒョウはいない。この絵を見ることも,もうなくなるのだろう。寂しい。

スピカ@熊本市動植物園(2019-03-09)
スピカ@熊本市動植物園(2019-03-09)

 スピカ,熊本に来てくれてありがとね。
 もっと何度も会えたらよかったな。寂しいよ。どうか安らかに眠ってね。


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夕暮れの熊本市

 夕映えの街はそれだけで美しい。
 どの街にも夕暮れ時が似合う場所があるだろう。

熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 通町筋電停(2023-05-19)

 熊本城と市電が同時に見えるこの場所は,熊本市がNHKの全国中継に出てくる時に必ずといってもよいほど使われる”熊本市らしい”風景だ。

 熊本城も市電の電停も横断歩道の西にあるため,夕焼け色に染まった空の下で逆光になる。逆光だから電車の行き先表示やヘッドライト,信号の光が映える。繁華街の中心部なので慌ただしい夕刻時の雰囲気も感じられる。

熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 通町筋電停(2023-05-19)
熊本市 下通から(2023-05-19)
熊本市 下通から(2023-05-19)

 電停の南に続く下通商店街を歩いて行く。
 飲食店が多い路地では灯が温かな光を放ち,お腹を空かせた仕事帰りの人を誘っているようだ。

 帰宅の人が行き交うせいか,夕暮れ時の街は郷愁を誘うと思う。

熊本市 三年坂通り(2023-05-19)
熊本市 三年坂通り(2023-05-19)
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