雨に濡れた緑の墓地

 この日は朝から大雨だった。

 ヴィクトリアのバスターミナルから出発する日帰りのコッツウォルズ・ツアーに申し込んでいたのだが,ホテルを出たときも,ヴィクトリア駅から集合場所のバスターミナルへ向かっている最中も,そして出発してからの高速道路でも,これでもかというほど降っていた。
 最初の訪問地バーフォードに着いたときも,傘をさしても足元が濡れるほど!

 だが,二度と来られないかもしれない町で,濡れるのを気にするなんて馬鹿げている。
 濡れたって汚れたってかまうものか!

 コッツウォルズで一番美しい教会と呼ばれるバプテスト教会,セント・ジョーンズ教会を目指した。

Saint John The Baptist, Burford (2008-05-25)
Saint John The Baptist, Burford (2008-05-25)

 日曜日だったが教会は静かで人の気配もない。
 しっとりと雨に濡れた墓地が,その静けさを増幅していた。
 雨ならではの佇まいが美しかった。

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 過去の旅行を写真で旅する いつかの遠い街 シリーズ。
 気合い入れて撮った写真。
歩きながら適当にシャッターを切った写真。
何だか忘れてしまった写真。
色々ある中からたまたま目に留まった1枚をピックアップ!
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プリンセス・オブ・ウェールズの温室前で

 気候が良く,英国の国花であるバラが美しい5月の下旬。
 ロンドン郊外にあるキュー・ガーデンズ(Kew Gardens)を訪れた。

 1759年設立の歴史あるキュー・ガーデンズには数々の貴重な植物が展示され,広さも半端なくて一日かけても歩ききれないほどだった。
 世界最古の鉢植え植物が展示されていたパームハウス(Palm House)を見学し,その後ゆっくり歩いて,ウェールズ公妃,皇太子妃の温室(Princess of Wales Conservatory)と名付けられた施設へ向かった。

 このとき,温室を背景に見かけたこの光景が忘れられない。

皇太子妃の温室の前で(2008-05-23)
皇太子妃の温室の前で(2008-05-23)

 鴨のカップル2組,そしてヒトのカップルのスリーペア。
 しばし見とれた後にシャッターを切った。
 この穏やかで美しい情景に出会えたことに感謝したい。

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 過去の旅行を写真で旅する いつかの遠い街 シリーズ。
 気合い入れて撮った写真。
歩きながら適当にシャッターを切った写真。
何だか忘れてしまった写真。
色々ある中からたまたま目に留まった1枚をピックアップ!
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