恋に恋するユカリちゃん(3)

恋に恋するユカリちゃん(3) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 作者:寿々ゆうま・山本崇一朗
 発売日・2018/02/12

本家の『からかい上手の高木さん』10巻
そのスピンオフ作品である本作品、
同じくスピンオフ作品『からかい上手の(元)高木さん』4巻
以上の3冊が、2019年2月12日に同時発売。

「元高木さん」もこの作品も、
『からかい上手の高木さん』スピンオフ作品は、違和感のなさが凄い。

こちらは西片&高木さんのクラスの委員長、
「恋」に憧れる天川ユカリちゃんが主人公。

ユカリちゃんは委員長らしく勉強もできるし基本的に真面目。
恋愛に憧れていて「恋バナ」を咲かせたいお年頃。

けれど、よく一緒に行動する級友2人
日々野ミナ&月本サナエは恋バナに興味なし!
色気より食い気!

そんなちぐはぐな彼女ら3人の日常を描くギャグ漫画だ。
西片と高木さんは、主にユカリちゃんの妄想の中で登場する。

ユカリちゃんから見れば、仲良しな西片と高木ちゃんは、
好き合っている恋人同士。
大人の階段の遙か上方にいる存在で、まともに見えていない。
本当の西片&高木さんはつきあってもいないのに、
妄想フィルターによって現実とかけ離れた存在に見えている。

なるほど、人は自分の都合の良いように見るものだ。
「他人の目から見れば現実はこう見える!」
…可能性がある…というのを楽しむコミックだと思う。

この巻は、江戸時代からあった相合い傘という言葉のこととか、
古今和歌集はラブレターであることとか、
プールを見学する女子のこととか、
保健室で二人っきりな時とか、防犯意識と電話のことなど。
巻末のオマケコーナーでは本家の山本崇一朗氏による1話も読める。

『からかい上手の高木さん』を知らなくても楽しめるし、
知っていればなおのこと楽しめる作品ではないかと。
当然ながら『高木さん』が嫌いな方にはお勧めしない。

ちょっとお試しに読んでみたければ、こちらから。 ↓
恋に恋するユカリちゃん | ゲッサンWEB

1巻と2巻もざっと紹介しておこう。

恋に恋するユカリちゃん(1)(2018/02/09)
恋バナ・占い・結婚・夏祭り・台風の朝・洋服・運動会ごっこ・お泊まり会・待ち合わせ・うたた寝・キスの味

恋に恋するユカリちゃん(2)(2018/07/12)
初詣・バレンタイン・ホワイトデー・バドミントン・猫マスター・包帯・挑戦・腕ずもう・鏡文字・テスト勉強

1巻と2巻は、2巻の方が本編とのつながりが多かった気がする。
ユカリちゃんにいつか素敵な恋が訪れますように、というより、
ユカリちゃんがいつか恋バナを楽しめる日が来ますように!って感じ。

それにしても「初めてのキスはレモンの味」ってやつ
いったい何時誰が言い出したの?

妹さえいればいい。11 (ガガガ文庫)

小説がまったく書けないという大スランプに苦しむ伊月を、恋人の那由多は優しく見守る。土岐や京は伊月を復活させるための方法を模索するのだが、結果は芳しくない。一方、女の子であることを隠さなくなった千尋にも、大きな変化が訪れるのだが…。そんななか、第16回GF文庫新人賞の授賞式が開催される。青葉や木曽たちが受賞してから、はやくも一年の月日が経っていたのだ。怒涛の流れに翻弄されながらも、主人公たちは足掻き続ける―。大人気青春ラブコメ群像劇、衝撃の第11弾登場!

「BOOK」データベースより

『妹さえいればいい。』はこんな作品

妹さえいればいい。

11巻を買うのは10巻までを読んだ方ばかり!
とは思うが、一応作品紹介を少し。

アニメ化された『僕は友達が少ない』の著者、
平坂読(ひらさかよみ)氏のライトノベル。

イラストは、
『変態王子と笑わない猫。』等で知られるカントク氏。

2015年からガガガ文庫(小学館)より刊行され、
2017年秋にアニメ作品が放映された。

『妹さえ』というい表題で引いてしまうかもしれないが、
内容はごく真面目な青春群像作品。

妹大好きラノベ作家の羽島伊月(はしまいつき)が主人公で、
彼を取り巻く作家や編集者たち、
彼の父親や妹など家族を中心に物語は進む。

主人公がラノベ作家ということで、
ラノベを取り巻く業界の裏話も詳しく描かれ興味深い。

文章がしっかりしており美しく、
多くのラノベに見受けられる冗長さもなく、
オタク受けを狙う用語の連発などもなく、
私はストレスなく、大変興味深く楽しく読めた。

10巻以上続いて冗長さにストレスを感じずに読めたラノベは
この作品が初めてかも知れない。
ライトノベルの中でもお気に入りの作品だ。

妹さえいればいい。11巻 を読んで

本のデータ:
  紙の本の長さ: 240 ページ
  出版: 小学館 (2018/12/23)

妹作品を書けなくなった伊月があがく巻。
そして、千尋が初恋に悩む巻。

千尋の恋については何巻も前から伏線があったので
気づかなかった読者はいないと思われるが
ようやく千尋自身が向き合っていく。

兄の心配をしつつ自分の恋愛も。
スーパー高校生の千尋もさすがに大変そう。

伊月の方も深刻で、
新人授賞式パーティーも楽しめず壁の花。

伊月を尊敬する後輩が現れたり
先輩作家の海津がアドバイスをくれたり、
アシュリーが昔話をしてくれたり。

千尋をきっかけに父親と会ったり
とどめのように伊月の初恋の人に出会ったり。

最終幕へ流れ込むのかと思いきや、
まだまだまだまだ…
波乱が続きそうな感じで相変わらず面白かった。

あと、今回は帯の話が興味深かった。
第15回新人の木曽義弘の新刊の帯を考えるのだが、
最大限に遊びつつ帯の効果を説明された感じ。

今回もテンポ崩れず面白く、相変わらずのお勧めラノベでした!

1巻~10巻を振り返って

1巻
TRPGと千尋ちゃんの秘密まで。
ちょっとえっちなイラストがあるので電車で読むとき要注意。

2巻
那由多が京に懐いている理由、
お花見の日の千尋と「ぷりけつ」の最悪な出会い、
TRPGの続きとか春斗の「絶界の聖霊騎士」のアニメ第1回放映など。
「絶界の聖霊騎士」の件は、
アニメで見る以上に裏がよくわかって辛かった。

3巻
京の誕生日、
遊園地・動物園・水族館と恋愛それぞれの事情。
伊月が小説を書くようになるまでのこと。
物語の節々に登場人物への質問コーナーが挟まれ、
女性陣のスリーサイズや好きな作品等などの回答がある。

4巻
あとがきで著者自ら下記のように書いている。
「今回は僕が過去に書いてきた作品の中で、(他のシリーズはゲームシナリオを含めても)一番頭の悪いお話になったような気がします。」
まぁそんな巻。
蚕の出現、蚕とぷりけつの対決。
これが信じがたい全裸vs下着バトルとなる。
その後更に信じがたい蚕と那由多の全裸シーン。
まるで全裸担当巻?
おまけページに「パンツリボンのつくりかた」
パンツリボンは厚手の生地のパンツで作るのがお勧めだそうです!

5巻
編集部での京さんの巻。
『妹すべ』のアニメ化が決まり、
蚕さんの父親が出てきたり、
新人賞の選考会があったり。
春斗が尊敬する先輩作家の海津が初登場。

6巻
失恋から立ち直る方法とは。
ぷりけつ先生の目覚め。
那由多の自分磨きにTRPGの続き。
新人賞パーティにアフレコ。
ヒロインのようでラスボスのようでヒロインな那由多。

7巻
各々の反応、動き出す関係。
新人作家たちが加わり、
関ヶ原幽を含め表紙の3人の過去が語られる。
また業界の裏事情も見え隠れする。

8巻
クリスマスにコミケの季節。
お漏らし事件と新人作家たちのこと。
羽島の父と千尋のこと。
蚕と京と那由多の新しい生活。
羽島父の47歳の若さでアニメ=サザエさんはないと思う…。
せめてドラゴンボールとかガンダムとかドラえもんにしてあげて><!
千尋ちゃんの可愛さ全開的な巻だった。
千尋ちゃんには是非是非幸せになってもらいたい。
秋葉原デートがとても良い感じだったのだが…。

9巻
読み始めたら止められなかった巻。
京さんの就活の話や青葉ちゃんの本の評判。
ロリキャラの撫子ちゃんが登場したりするが、
待ちに待った千尋ちゃんの巻だった。
続きがとても気になる。
千尋ちゃんには是非とも妹として幸せになってもらいたい。
あと、カントクさんあとがきの青葉ちゃんが可愛い。

10巻
冒頭の伊月父(羽島啓輔)と千尋母(加納棗)の物語。
そして千尋の理由の物語。
啓輔47歳,棗36歳。
大人の物語もキチンと書いてくれて嬉しいし、面白かった。
伊月の台湾出張はちょっとお休み会って感じ。
妹になった千尋と妹ができた伊月、
伊月の描写に注意しながら二度目を読みたい巻。
伊月はどう解決するのか、続きが楽しみ。